神尾楓珠、山田杏奈の第一印象は「こんな中学生がいるんだ」 初共演を振り返る
映画『彼女が好きなものは』完成披露試写会が11月2日、スペースFS汐留にて開催され、神尾楓珠、山田杏奈、草野翔吾監督が登壇した。
本作は、Web小説サイトの『カクヨム』で話題となり、2018年に書籍化された浅原ナオトの小説『彼女が好きなものはホモであって僕ではない』を実写映画化。セクシュアルマイノリティの男子高校生と、BLをファンタジーとして享受していた女子高生が、生身の相手を通して自分や世間の壁に向き合う恋愛青春ストーリーだ。
神尾は、ゲイであることをひた隠しにしながら日々を生活する男子高校生・安藤純に扮する。純は「異性を愛したい」「家庭を築きたい」という思いがありつつも、自分らしさとの狭間で葛藤する繊細な表現が要求されるが、神尾は「最初は自分の知らない世界で戸惑いはありましたが、なにか悩みを隠して生きるとか、誰にも言えないことがあるって、みんなが持っている感情だと思ったので、そこから消化してゲイという悩みに向き合っていきました」と役へのアプローチ方法を語る。
一方山田は、純に恋心を抱くBL好きを隠している女子高生・三浦紗枝を演じるが「紗枝はまっすぐな子で、いろいろなことを受け止めていく姿がすごく好きでした」と役への印象を語ると、「台本を読んで、そんな紗枝を私が表現できるんだと思ったらすごく嬉しくなりました」と期待に胸を膨らませてのクランクインだったという。
神尾と山田は本作が3度目の共演となる。神尾は「初めてあったのは(山田が)中学生のころだったかな。僕は芝居を始めたばっかりでなにも分からない状態だったのですが『こんな中学生がいるんだ』と思うぐらい、お芝居がめちゃくちゃうまくて衝撃を受けました。当時は足を引っ張ってばかりで、この場を借りて謝りたいです」と山田への印象を述べると、山田は「最初ご一緒したときのオーディションで、そのとき楓珠くんになるなと思ったんです。そこから今回で3回目なのですが、すごく縁を感じている方です。楓珠くんは年上なのですが、いつもフランクに接しても許してくださる。今回がっつりお芝居して、楓珠くんが純でいてくれたから、私も紗枝でいられたと思います」と感謝していた。