『古見さん』大西礼芳×筧美和子の抱擁に涙 次週からは“35歳”の高校生・城田優が登場

『古見さん』大西礼芳×筧美和子の抱擁に涙

 よるドラ『古見さんは、コミュ症です。』(NHK総合)第5話は、前回新たに登場した潔清子(大西礼芳)と阿瀬志吹(筧美和子)を巡る物語。そのハイライトは、生徒会会長選挙の応援演説のシーンにある。

 改めてだが、会長選挙に立候補する潔は、極度の潔癖症。第4話では古見(池田エライザ)との友達の印に握手を交わしたが、すぐさま手を洗いに走って行ってしまった。加えて、自分に素直になれない強情っ張りで、勝気な性格。たたいてかぶってじゃんけんぽんで、只野(増田貴久)にフックと見間違うくらいの鋭いハンマーをお見舞いしたり、阿瀬にひどい言葉をかけトラウマを植え付けていたりと、少々トラブルメイカーなところもある人物である。

 そんな潔の幼なじみでもある阿瀬は、人一倍の汗っかき。潔から言われた「汚いから触らないで!」の言葉をきっかけに、多汗症であることを気にし、深い人付き合いを避けるようになってしまった。だが、2人は仲が悪いわけでもない。微妙な心の距離が2人の間には、生まれているのである。

 2人が話すと自然に溢れ出してくる、たくさんの思い出。古見の人気にあやかった応援演説よりも、阿瀬が適任であることは誰もが分かっていた。「清く正しく」と古見もその後押しをする。

 阿瀬の演説は、応援というよりも愚痴からスタートする。それはまるで長年溜まっていた鬱憤を吐き出すように。潔癖症で、頑固者で、偏屈者で、表情があまり変わらなくて、うまく笑えなくてーーでも、些細なことで笑ったり、実は周りのことをすごく気にかけていたり、優しかったり、面白かったり、本当は打たれ弱かったり。

 「私の大好きな友達、最高の友達、キョーちゃんです!」と締めくくる阿瀬の言葉の一つひとつは、演説とは程遠いものだったかもしれないが、潔の人となりを伝えるものとしては満点であった。

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