山口紗弥加、悪女とアネゴ肌を演じ分ける稀有な存在感 『おかえりモネ』百音の拠り所に

山口紗弥加、『おかえりモネ』新章に登場

 ヒロインの百音(清原果耶)が島に戻り、『おかえりモネ』(NHK総合)では第20週「気象予報士に何ができる?」から第3部・気仙沼編がスタート。百音は、自ら企画した「あなたの町の気象予報士 津々浦々計画」の結果を出すために市役所に勤める幼なじみの悠人(高田彪我)の協力を得て、コミュニティFMで気象予報を伝えることになった。

 張り切って地元密着型の天気予報を伝えるのはいいが、詳しすぎて楽しくないという苦情が入ったり、幼なじみの亮(永瀬廉)からは「何で帰ってきたの?」「地元のために働きたかった?……ごめん、きれいごとにしか聞こえないわ」と重い一言が放たれるなど、百音の先行きには少々不安がつきまとう。そんな中、山口紗弥加演じる高橋美佳子が元気に、子供たちを大勢引き連れて百音の新しい職場へとやって来た。

 山口紗弥加といえば、これまで数多くの作品に出演し、確かな演技力でどんな役柄も自在に演じてきた。意外にも、2018年放送の『ブラックスキャンダル』(読売テレビ・日本テレビ系)がドラマ初主演ということで、その鬼気迫る演技が話題となったが、感情の落としどころの見せ方が絶妙で目が離せなくなるのだ。復讐のためには手段を選ばない悪女の顔から、芸能プロダクションの敏腕マネージャーとして新人女優を見守る姉のような表情まで、その振り幅の大きさには圧倒された。

 サイコでホラーな展開もナチュラルに演じてしまう強みを生かした役柄も山口の十八番。2018年放送のドラマ『モンテ・クリスト伯 ―華麗なる復讐―』(フジテレビ系)で演じたのは、天真爛漫な良妻と見せつつ、物語が進むにつれて狂気に満ちた裏の顔が出てくる入間瑛理奈役。明るく振る舞えば振る舞うほど怖さが増す、暴走した母性を体現した。良妻と悪女の危うい境界線といえば、2020年放送のドラマ『共演NG』(テレビ東京ほか)で演じた嫉妬深い元アイドルの雪菜も強烈な印象を残した。素敵な奥さんを軽々と超え、どこへ着地するのか分からないスリルと、内包する毒のグロテスクな美しささえも表現できる希有な存在である。



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