『うきわ』余韻たっぷりの最終回に “友達以上、不倫未満”の麻衣子と二葉さんが選んだ道

『うきわ』麻衣子と二葉さんが選んだ道

 麻衣子(門脇麦)と二葉さん(森山直太朗)の“うきわ”が余韻たっぷりの中終わった『うきわ ―友達以上、不倫未満―』(テレビ東京系)最終話。

 二葉さんが予約してくれたカラオケボックスで予約名を聞かれ好きな人の名前を答える麻衣子の様子に照れ臭さ、少しの緊張感、高揚感すべてが詰まっていて、こちらまでドキドキした。

 互いの名前について話し合い呼び合うシーンがあったが、まさにこの2人の“うきわ”を表しているかのようだった。二葉さんは妻・聖(西田尚美)が自分に向けてはくれない関心を麻衣子から得ていたのだろうし、麻衣子は二葉さんとの触れ合いの中で新しい自分の一面を見出し自覚していった。

 麻衣子は二葉さんに「名前を呼ばれるのいいなぁと思って」と思わずこぼしたが、夫・たっくん(大東駿介)に毎日呼ばれているその名前というより、二葉さんが名前を呼びながらなぞってくれた自分の輪郭が心地良かったのだろう。たっくんは麻衣子の“あったかさ”にも、佐々木くん(高橋文哉)が早々に気づいた彼女の“強さ”にも未だ気が付いていない。

 「二葉さんに頼りっきりでごめんなさい」と謝る麻衣子に、「頼られて嬉しかった。“頼られたい”っていう下心があったんです」と答える二葉さんの優しさ、誠実さに胸が痛くなる。2人の間には何もないからこそ、この関係をどうしたって特別視し運命的に思えてしまったり神聖化してしまいがちなところを、二葉さんは敢えて“下心”という言葉を使い、麻衣子のことも自分自身のことも“うきわ”の外に押しやった。「うきわって自分で膨らませられないと、いずれ溺れてしまうと思うんです。そうなると息ができなくなってきっと苦しくなる。だから自分で膨らませられるように、なくても自分で泳げるようになれればいいんじゃないかなって」と。

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