重岡大毅、『#家族募集します』で見せる迫真の演技 ジャニーズ俳優を牽引する1人に

重岡大毅、ジャニーズ俳優を牽引する1人に

 同年『24時間テレビ43』(日本テレビ系)内で放送されたスペシャルドラマ『誰も知らない志村けん -残してくれた最後のメッセージ-』では、志村けんと共に番組を作ってきたテレ
ビディレクター保科役をていねいに熱く演じた。重岡の特技の一つに独学で習得したピアノ演奏がある。かねてからライブやバラエティ番組などでも披露してきたが、『24時間テレビ43』でも志村けんが大好きだったザ・ビートルズ(The Beatles)の「Let It Be」の伴奏を担当。鍵盤を前にした重岡は、人が変わったように鍵盤に向き合い、温かく柔らかな音色を奏でる。楽曲の高まりとともに、音を全身で感じ、酔いしれるようにして演奏。終盤は立ち上がるなど、彼の感性のままに弾いていた。

 演技にしても、配役をまるでインストールするかのように取り込み、重岡の独創的な感性とともにアウトプットする印象を受ける。誰にも真似できない、代わりがいない俳優へと成長している現在。長瀬智也、錦戸亮、山下智久ら、俳優として活躍してきた先輩が別の道を歩むなかで、ジャニーズの俳優としてのポジションを牽引する一人として、今後の活躍が期待される。

 満を持して臨んだといえる、初のプライムタイムでの主演作品『#家族募集します』では、『パパジャニWEST』(TBS系)で子どもと触れあう姿は度々目にしてきたが、第1話からパパ役が板についていた。そしてラストでみせた笑おうとするのに涙がこぼれる、泣きのシーンではその演技力に圧倒された。

 息子を第一に、前向きであることを誓い、貫こうとする親としての責任感。愛する人を突然亡くした夫として悲しみに暮れる暇もなく、気丈に振る舞って無我夢中で駆け抜けてきた3カ月。細かく描かずとも、その様子がありありと伝わる奥ゆきのある演技だった。形容しがたい様々な感情をかき混ぜたような、複雑で曖昧な心情表現が上手い。

 9月17日放送の第8話では、お好み焼き屋「にじや」の店主・銀治(石橋蓮司)が心筋梗塞で倒れたことで、再び“家族”のあり方に直面したにじやの家族たち。どんな展開をみせるのか、最後まで見守りたい。

■放送情報
金曜ドラマ『#家族募集します』
TBS系にて、毎週金曜22:00~22:54放送
出演:重岡大毅(ジャニーズWEST)、 木村文乃、仲野太賀、岸井ゆきの、金子大地、小松和重、福山翔大、丸山礼、佐藤遙灯、宮崎莉里沙、三浦綺羅、山本美月(特別出演)、石橋蓮司
脚本:マギー
演出:福田亮介、村尾嘉昭
プロデューサー:佐久間晃嗣、岩崎愛奈、那須田淳
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS

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