スカーレット・ヨハンソン対ディズニーの訴訟 エリザベス・オルセンら共演者がコメント

スカヨハ訴訟、過去共演者がコメント

 そんななか、『The Hollywood Reporter』の元編集者マシュー・ベローニのニュースレターによれば、マーベル・スタジオのCEOケヴィン・ファイギは今回の訴訟について、ディズニー側に「怒りと恥ずかしさを感じている」という(参考:Marvel Studios Boss Kevin Feige Reportedly Furious at Disney Over Black Widow Release)。

「ファイギは会社人間であり、あまり声を荒げて企業に反対したり、対立する傾向はありません。ただ、私は彼が非常に怒りと恥ずかしさを感じていると聞きました。彼は劇場と配信の同時公開に反対し、大きなスクリーンで独占的に映画を公開することにこだわり、映画のスターであるヨハンソンの機嫌を損ねないよう頑張っていました。しかし、望まぬ状況となり映画も興収が暴落したことでヨハンソン側は訴訟に乗り出したというわけです。そしてファイギはその中で、ディズニーがヨハンソンに対して正しい行いをすることを望んでいます」

 『ブラック・ウィドウ』への出演・製作に関してスカーレット・ヨハンソンが契約を結んだのはマーベル・スタジオだが、彼女は「ディズニーの判断がマーベルに契約違反をさせた」と親会社であるディズニー側の責任を問うているのだ。

 『ブラック・ウィドウ』はコロナ禍で何度も公開が延期され、ディズニーにとっても劇場公開とストリーミングの同時配信は苦肉の策だっただろう。一方で、同作がDisney+への加入者数を増やすために利用されたという主張もある。この裁判は、今後、映画館とストリーミング配信が共存していくであろう映画業界にとって重要な意味を持つものになるだろう。また、そこで働く女性たちが、正当に評価されるきっかけにもなってほしい。

■公開情報
『ブラック・ウィドウ』
映画館&ディズニープラス プレミアアクセスにて公開中
※プレミアアクセスは追加支払いが必要
監督:ケイト・ショートランド
出演:スカーレット・ヨハンソン、フローレンス・ピュー、レイチェル・ワイズ
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(c)Marvel Studios 2021

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