『うきわ』の浮遊感は門脇麦の芝居にあり? 麻衣子と二葉さん急接近の第2話

『うきわ』の浮遊感は門脇麦の芝居にあり?

「似てますよね、“うわき”と“うきわ”」

 『うきわ ―友達以上、不倫未満―』(テレビ東京系)は、“社宅のベランダが舞台”、“W不倫”と関連ワードから連想してしまうドロドロの不倫劇とは全く様相が違っている。

 社宅で“お隣さん同士”の主人公・中山麻衣子(門脇麦)と、その夫・拓也(大東駿介)の上司でもある二葉さん(森山直太朗)の壁一枚隔てたベランダ越しの秘密の告白から2人の関係は近づく。ごくごく平穏な毎日の中で、ふと感じる違和感がじわりじわりと浸食し、心に巣食う孤独。気をつけないとすぐに足を絡めとられてしまう。麻衣子が夫に浮気されていることを明かし思わず泣いてしまったとき、ベランダの壁越しにティッシュボックスをそっと差し出さしてくれたのが二葉さんだったのだ。二葉さんもまた妻・聖(西田尚美)の不倫に気づいている。

 “家庭というハコから束の間、そう広くもない”ベランダに出て外気に触れる。家族に背を向け、隣人とも顔を見合わさずに済む自分だけの特等席、パーソナルスペースだ。

 「緊急時にはこの壁を突きやぶって隣へお逃げ下さい」というベランダの壁に書かれた非常時の注意文が、「緊急時に逃げ込める場所がありますよ」という救いにも受け取れるし、一方で「どうしようもなくなった一大事に限り、隣に逃げられますよ」という“最後の砦”感を醸し出し、お隣さんとの境界線を印象付ける。

 徐々に徐々に孤独の波に溺れゆく麻衣子に浮き輪を投げ入れてくれたのは二葉さんで、そんな彼もまた同じように傷ついている。彼は麻衣子よりももっと前から傷つくことに慣れてしまっているような気もする。解決しなくたって誰かに話せるだけで気が楽になる。ほんの一瞬でも孤独を分け合える相手がいることがどれだけの救いになるか。



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