『ブラック・ウィドウ』エレーナ役でさらに注目 フローレンス・ピューの飾らない魅力
21歳上の彼氏とも順調 恋愛と自分の体を誰にも指図させない姿勢
彼女がロサンゼルスで今暮らしていると前述したが、LAに来た当初は決して楽しいものではなかったらしい。当時19歳の彼女は、自分の体重を直接的に話題にあげられるハリウッドの現場に精神を参らせてしまったのだ。『ブラック・ウィドウ』出演時にも、マーベル側から“彼らが思う理想の体型”になることを求められ、断固拒否したとイギリスのELLEでのインタビューで語っていた。
「仕事が決まったとき、どう管理されるか、私に決定権があるのかを知りたかった。それは私にとって大きな問題だから。常にチェックされる現場で働くのはいやだし、私の体型が作品に“ふさわしいか”判断されるのも」
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さらに、ピューには食に対して確固たるルールがある。食材は自分で用意し、そして自分で調理したものだけを食べるのだ。これは撮影中も貫かれ、スカーレット・ヨハンソンから撮影現場のシェフの食事を一緒に食べようと誘われても丁寧に断ったという。彼女のボディイメージにおける毅然とした態度は、近年のハリウッドで最も重要とされる価値観ではないだろうか。彼女のような普通の体型のヒロインがスクリーンに映ることで、それを観る観客の美意識にインパクトを与えることができ、ボディポジティヴに繋がっていくからだ。
そんなピューのロサンゼルスでの暮らしは、付き合って2年、同棲中の彼氏ザック・ブラフのおかげで楽しいものになった。彼らはブラフの短編映画の撮影で知り合い、SNSなどの投稿も慎重に行っていたもののコロナ禍を通して関係をオフィシャルにし、世界に知らせた。しかし、彼らは21歳の年齢差がある。そのため、ザックの写真をついに投稿した直後のコメントの過半数以上が批判的なものだったことを受けて、ピューはキッパリと自身のSNSで声明を出した。
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「私は24歳。誰かに自分が誰を愛すべきか、愛さないべきか言われる筋合いはない。そして私は人生の中で、これまでもこれからも他人にそんな意見はしない。あなたの問題ではないから。本当に、他人には関係ないことだから。だからそういう私のルールが気に入らないなら、どうぞ私をアンフォローして。何故ならあなたが彼に向けたいじめは、(彼を愛する)私にも向けられているのだから」
これを歌手のアリアナ・グランデも強く支持し、彼女の投稿の言葉をなぞって「“憎むことはトレンドではない”って言葉、私の新しいタトゥーに仲間入りね」とコメントを寄せている。
フローレンス・ピューは他人の顔色をうかがって自分の意見をコロコロ変えたり、偽善的な態度をとったりは絶対にしない。自分をしっかり持って、世界にその考えを発信することを恐れない。そんな彼女のフランクでチャーミングなキャラクターと正直さが、我々が常に魅了され続ける理由なのだろう。
参考記事
・From Little Women to Marvel Superhero, Florence Pugh Is a New Kind of Breakout Star|VOGUE
・Have You Met Florence Pugh?|ELLE
■公開情報
『ブラック・ウィドウ』
映画館&ディズニープラス プレミアアクセスにて公開中
※プレミアアクセスは追加支払いが必要
監督:ケイト・ショートランド
出演:スカーレット・ヨハンソン、フローレンス・ピュー、レイチェル・ワイズ
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(c)Marvel Studios 2021