『彼女はキレイだった』中島健人の隠れドジっぷりあらわに SNSで小芝風花の味方相次ぐ?

『かのきれ』中島健人の隠れドジがあらわに

 韓国ドラマをリメイクした『彼女はキレイだった』(カンテレ・フジテレビ系)は、確固たる土台があるメリットを存分に活かし、どこか90年代の日本ドラマの黄金期を思わせる王道のラブコメドラマ感を全開にしていく。それは妙な悪役や余計な謎で視聴者の興味を引き延ばすようなことは一切せず、雑誌編集部を舞台にした物語では定番の“廃刊の危機”というシンプルなフラグだけを立てて、主人公と視聴者が同じ秘密を共有しながら複数の方向への恋の予感を散りばめていく。

 こうした一面は、オリジナル版のファンにとっても満足できるものだ。7月13日に放送された第2話は、前回で愛(小芝風花)の代わりに愛のふりをした梨沙(佐久間由衣)が偶然宗介(中島健人)と鉢合わせてしまうところから始まる。イギリスへ留学に行くと嘘をつくことでもう会わない口実を作り出していたものの、それが思わぬかたちで狂ってしまい、梨沙は嘘に嘘を塗り重ねてごまかす。その一方で愛は、宗介に見下された悔しさからファッションに関する知識を入れるため猛勉強を開始。編集部の仲間たちから信頼を得るようになるなか、海外のビッグネームへのアプローチを試みる宗介のサポート役として空港に同行することになるのだ。

 この空港へ向かうシーンが今回のストーリー上のひとつのハイライトといえよう。これはオリジナル版に忠実に準拠したシーンではあるが、その全体をかなりタイトに脚色したことが功を奏し、宗介をより理不尽で嫌な上司に見せるという効果を与える。そもそも宗介が何度も行き先を確認する愛を無視したために起きた失敗であり、それを棚に上げて責め立てられた愛は、負けじと強く言い返す。ちょうどそのシーンのところで、SNS上では愛の味方について囃し立てる投稿が相次いでいた。こういう応援上映的なポップな一体感が味わえるというのも、この手のドラマの楽しみ方のひとつだ。

 成田空港と羽田空港を間違えるというのは、オリジナル版における仁川空港と金浦空港であったり、はたまたニューヨークを舞台にした作品でJFK空港とニューアーク・リバティ空港を間違えるのと同じように定番のミスだ。そのミスの取り返し方が電車で向かうというところに、鉄道網が発達している日本らしさがよく表れている。ちなみに10時50分の上野行きで午前中に羽田空港に着くためには、京成高砂と青砥で乗り換えが必要なので、どこか抜けている宗介にそれがこなせるのかどうかは気になったが、無事に間に合ったようなら何よりである。そういえば、宗介の隠れドジっぷりを示す描写が今回少しだけ登場したが、流石にカフェでの“花瓶の水飲み”シーンの再現がなかったのは残念無念。

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