『おかえりモネ』での圧倒的な求心力にも期待 透明感と同居する清原果耶の“芯の強さ”

『おかえりモネ』での圧倒的な求心力にも期待 透明感と同居する清原果耶の“芯の強さ”

 連続テレビ小説『おかえりモネ』(NHK総合)がいよいよ放送開始となる。ヒロインの永浦百音役を演じるのは清原果耶である。ヒロインの子役は登場しないため、初回放送から主演の清原果耶の姿が観られる。今回のヒロイン役についてはオーディションは行われず、制作側からの指名があったようだ。

 本作は東日本大震災から10年を意識して作られた作品で、気仙沼中心に宮城県内でロケ撮影された圧倒的な自然美も見ものだ。震災から3年後の2014年から現代までが描かれ、朝ドラの中では珍しく時代背景が“現代設定”となる。彼女が「気象予報士」の仕事と出会い、ゆくゆくは上京した後の様子も描かれる“東京制作”だ(熱心な朝ドラファンならご存知の通り、第33作『心はいつもラムネ色』以降、偶数回は東京制作、奇数回は大阪制作となっている)。

 清原といえば、朝ドラ出演は彼女の役者デビュー作でもある『あさが来た』、『なつぞら』に続き本作が3作目にして主演の座を見事射止めた。『なつぞら』では主人公の妹役を演じたが、当時17歳ながら終盤では30代の母親役も熱演し、視聴者の涙を誘っていたのが印象的だった。

 清原には清楚で透明感のある存在感と「芯の強さ」が見事同居している。その雰囲気のままに優等生役を演じるのはもちろんお手の物だが、彼女のすごいところは豊富な表現力でシリアスな役どころからコメディエンヌとしての才まであるところだ。

 本作と同じく脚本を安達奈緒子が担当し、清原初主演作となった『透明なゆりかご』(NHK総合系)で見せてくれた看護師見習い・アオイ役では、かなりハードな状況が続く中、自分を強く持ち揺るがない役どころを好演した。しかも、何も溌剌としていてわかりやすくがむしゃらというのではない。静かに痛みに耐え、自身の全てを不条理に侵食されてはしまわない、そんなしなやかだがずっしりとした強さを見せてくれた。

 かと思いきや、成田凌とW主演を務めた映画『まともじゃないのは君も一緒』はほぼ2人の“会話劇”で成立しているような作品だった。しかもテンポの良い丁々発止な掛け合いともまた違う、成田演じるコミュニケーション能力ゼロの数学教師からの予想の斜め上をいく変化球に、清原扮する知識だけは豊富だが恋愛経験ゼロ、斜に構えながら自分を過信している女子高生が応戦する“噛み合っていない”歪で愛らしいやりとりを、純度高く臨場感いっぱいに体現していた。『俺の話は長い』(日本テレビ系)では不登校中の女子高生役を演じ、ちょっとひねくれていて無愛想ながらも切れ味抜群なツッコミが随所に光りクスッと笑える愛嬌を隠し持っていた。

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アクター分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる