吉岡里帆が『レンアイ漫画家』でヒロイン役として帰還 映画・舞台での活躍にみる現在地

吉岡里帆が『レンアイ漫画家』でヒロイン役として帰還 映画・舞台での活躍にみる現在地

 4月8日より放送がスタートする『レンアイ漫画家』(フジテレビ系)にて、ドラマの顔ともいえるヒロインを務める吉岡里帆。彼女は主人公である天才漫画家(鈴木亮平)のネタのために、“疑似恋愛のミッション”をこなすという役どころらしい。OLやギャルをはじめ、さまざまなクセの強いキャラクターに扮するようだ。吉岡の胆大心小な表現力に魅了されている筆者にとって、これは楽しみである。そんな彼女の歩みに興味のある方はどれくらいいるのだろう? 近年の出演作を振り返ってみたい。

『レンアイ漫画家』(c)フジテレビ

 吉岡が連続ドラマにてヒロインを務めるのは、2018年夏クールに放送された『健康で文化的な最低限度の生活』(カンテレ・フジテレビ系)以来のこと。つまりはここに約3年間の期間があった。同ドラマでの彼女は単独主演を務めているので、一般的なヒロインとは異なる。彼女が演じたのは、役所の生活課に勤める新人のケースワーカー。社会派ドラマの側面の強い本作で、座長として作品を統率する力を見せた。このキャラクターの性格に見えた特徴は、周囲からすれば頼りない存在ではあるものの、あきらめずに奮起する意志の強さだ。これがかたちを変えて顕れているように思ったのが、主演映画『見えない目撃者』(2019年)である。本作は、視力を失った元警察官が猟奇殺人事件を追うスリラー・サスペンス。目が不自由である主人公のハンデを吉岡は技術的に表現しながら、その内側で燃える意志の強さをも垣間見せ、特異なキャラクターを立ち上げた。

『見えない目撃者』(c)2019「見えない目撃者」フィルムパートナーズ (c)MoonWatcher and N.E.W.

 この“強さ”が際立つヒロイン像は、吉岡によくハマる。しかしこの強さが際立つがゆえに、“弱さ”を表現しなければならないときに、違和感を抱いてしまうことがあった。これは、吉岡本人の持つ“強さ”の資質が影響しているのではないのかと筆者は感じていた。そのうちの一つが、彼女の印象的な「声」である。その透明度の高い質感はアニメ『空の青さを知る人よ』(2019年)でも確認できたわけだが、彼女の発声は鋭く、滑舌が非常に美しい。“弱さ”を現前させなければならないとき、これらの方が際立っていたように思うのだ。しかし、『パラレルワールド・ラブストーリー』(2019年)と『泣く子はいねぇが』(2020年)でのタイプの異なるヒロイン役や、自身よりも年少の俳優たちを脇から支える側に回った『ホットギミック ガールミーツボーイ』(2019年)など、さらにキャリアを重ねることによって、近年はこれらをも自在に操っている印象がある。

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