『青天を衝け』現在にも響く藤田東湖の言葉 江戸の町には疫病退散として“アマビエ”も

『青天を衝け』現在にも響く藤田東湖の言葉

 さらに江戸でも黒船の来航により多くの疫病が流行。様々な迷信が流行るようになっていた。当時、疫病退散として家の柱に貼られていたのが、この令和の時代にも再び注目を浴びることとなるアマビエ。もちろんフィクションではないのだが、大河に突如マスコットキャラクターが登場したような、そんなユニークさも醸し出している。

 また、印象的だったのは千代(橋本愛)の「強く見える者ほど弱き者です。弱き者とて強いところもある。人は一面ではございません」というセリフ。縁談が破断し乱心するなか(村川絵梨)を思い栄一に告げる一言であり、物腰柔らかくもしっかり芯のある千代の人柄が滲む。公式Twitterによれば、演じる橋本愛も「同じように思ったことがあったのでスルッと出てきました。役と一体化した珍しい経験でした」と話していたのだとか。

 第6回「栄一、胸騒ぎ」では、病にかかった慶喜の婚約者の代わりとして正室になる美賀君(川栄李奈)、家定(渡辺大知)の正室となる篤君(上白石萌音)が初登場となる。描かれるのは女の生きる道。そして、第1回冒頭以来、時系列順であれば初めての栄一と慶喜の出会いも、ついに。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
大河ドラマ『青天を衝け』
NHK総合にて、毎週日曜20:00~放送
BSプレミアムにて、毎週日曜18:00~放送
BS4Kにて、毎週日曜9:00~放送
出演:吉沢亮、小林薫、和久井映見、村川絵梨、藤野涼子、高良健吾、成海璃子、田辺誠一、満島真之介、岡田健史、橋本愛、平泉成、朝加真由美、竹中直人、渡辺いっけい、津田寛治、草なぎ剛、堤真一、木村佳乃、平田満、玉木宏ほか
作:大森美香
制作統括:菓子浩、福岡利武
演出:黒崎博、村橋直樹、渡辺哲也、田中健二
音楽:佐藤直紀
プロデューサー:板垣麻衣子
広報プロデューサー:藤原敬久
写真提供=NHK

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