“つぐみちゃん”を演じる加藤柚凪、5歳にして大女優の風格 『監察医 朝顔』加速する“胸騒ぎ”

『監察医 朝顔』加速する“胸騒ぎ”

 一方、平はもの忘れの症状が激しくなっていた。浩之が転院した先の病院に、予約した日程も間違え、必ず置き忘れるキーケース、3度目の新幹線の時刻の確認。思わず息を呑んだのは、ガラケーの待ち受け画面に映し出されていた「仏壇 真ん中 引き出し」というメモ書きだ。朝顔から里子のハンカチの場所を聞かれ、平はそのメモを確認するためにガラケーをパカッと開く。それは、すでにもの忘れを自覚している証拠。朝顔に、もの忘れを指摘され、温厚なはずの平が初めて激昂する。そんな平に献身的に寄り添おうとしているのが美幸(大竹しのぶ)だ。認知症に確信を持ち始めた朝顔に告げるのが「仕事をして、小さい子がいて、お父さんの介護までできるの? こっちのことは心配しないで。私がいるから。何かあったら連絡するから」という言葉。その返答は以前から平の異変を察知し、用意していた者の考え方だ。朝顔の中で一気に不信感が増すが、美幸に頼らざるを得ない現状も確かである。第12話では、朝顔に歯を渡したのも忘れ、家中を捜す悲しき平の姿が……。

 さらに、高橋(中尾明慶)が片思いを寄せる「ホワイトベーカリー」の店員・愛菜(矢作穂香)が事件と関わりのあるような描写も。回を重ねる毎に少しづつ積まれていった“胸騒ぎ”が、もうすぐ音を立てて崩れようとしている。

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■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
『監察医 朝顔』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00~放送
(2020年秋・2021年冬2クール連続)
出演:上野樹里、時任三郎、風間俊介、志田未来、中尾明慶、森本慎太郎(SixTONES)、藤原季節、斉藤陽一郎、坂ノ上茜、田川隼嗣、宮本茉由、辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)、加藤柚凪、戸次重幸、平岩紙、三宅弘城、杉本哲太、板尾創路、山口智子、柄本明ほか
原作:『監察医 朝顔』(実業之日本社)
脚本:根本ノンジ
プロデュース:金城綾香
演出:平野眞、阿部雅和
制作:フジテレビ
(c)フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/asagao2/

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