宮藤官九郎×磯山晶が語る、5年に渡る長瀬智也との『俺の家の話』の構想 「ようやく整った」

宮藤官九郎×磯山晶が語る、5年に渡る長瀬智也との『俺の家の話』の構想 「ようやく整った」

「テレビの中の世界はこうだといいな」

――今回は「親の介護」という難しい題材を扱っていますね。

宮藤:僕の周りでも親の介護をしなければならなくなっている人が多くて。僕の家も、もうそろそろという感じですが、ドラマではあまり書かれてない題材ですよね。これから必ずみんなが直面する問題なのに、なんで今まで取り扱われることが少なかったんだろう? というところから入りました。介護というテーマを「ホームドラマのコメディでやれたら」と思いまして。ずっと、塞ぎ込んでばかりじゃない介護のドラマを、今まで長瀬くんと作ってきたドラマのタッチで扱えたらいいなと思いました。

磯山:この5年の間に私も両親を2人とも亡くしまして。身近なところにある一番ドラマチックな出来事が「親の生き死に」だと思います。介護をテーマにした作品というと、あまり見たくないという反応もあるかと思うのですが、みんな絶対に避けて通れないことだし、辛気臭くやるつもりはないです。介護はイベントというか「劇団親孝行」だと思って私は取り組んでいました。そういう風に思わないとやっていけなかったので(笑)……。立ち向かうべき価値のあるテーマをドラマチックに描けたらと思います。

宮藤:いろんなことを諦めたり、悲観的になったりしながらも「しょうがないよね」というコメディが作れたら面白いと思います。

――お2人が考える理想のホームドラマのイメージはありますか?

宮藤:もう、現実の家族はいっしょにご飯も食べないし、テレビを観る人も、今は誰かといっしょに観ないですよね。みんな一人で好きな時間に観る時代だけど、だけどテレビの中で見る家族は、みんなでご飯を食べているし、みんなでテレビを観ている。せめて、テレビの中の世界はこうだといいなと思って作っています。

磯山:世の中から見れば小さいことでも、その人にとっては大きなことが家族の問題で、それを描くのがホームドラマの醍醐味かと思います。家族に言われたことって、こびりついて離れないというか。親や兄弟に言われた言葉は友達や会社の上司とは違う形でどうしても影響されますよね。あと、最近は会食もできず家にいることが多いと思うので、家族と喋るしかないというところに回帰している部分もあるのかなと。家にいるしかない時代のホームドラマは、今までとは違う意識で観ることができるのではないかと思います。

宮藤:特殊な家の話ですが、起こっていることは介護とか相続という誰の家にでも起こることだと思って書いています。親の介護という問題があって集まった家族だから、連絡を取ったり大事な話はグループLINEでするけど、「いっしょにご飯食べるのは久しぶりだな」という感じになればいいなと。

磯山:宮藤さんが言ったように、お茶の間で「ああだこうだ」と言うのが、いわゆる理想の家族のホームドラマですよね。宮藤さんの書く台詞だと、嬉しいことも悲しいことも、家族だからこそ生まれる重みが表現できると思うので、それをやりたいなと思っています。

■放送情報
金曜ドラマ『俺の家の話』
TBS系にて、1月22日(金)スタート 毎週金曜22:00〜22:54放送
出演:長瀬智也、戸田恵梨香、永山絢斗、江口のりこ、井之脇海、道枝駿佑(なにわ男子/関西ジャニーズJr.)、羽村仁成(ジャニーズJr.)、荒川良々、三宅弘城、平岩紙、秋山竜次、桐谷健太、西田敏行
脚本:宮藤官九郎
演出:金子文紀、山室大輔、福田亮介
チーフプロデューサー:磯山晶
プロデューサー:勝野逸未、佐藤敦司
編成:松本友香、高市廉
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS

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