岡田結実は設定を生かせる女優だ 3年連続となる連ドラ主演作『江戸モアゼル』は“化学反応”に期待

岡田結実は設定を生かせる女優だ 3年連続となる連ドラ主演作『江戸モアゼル』は“化学反応”に期待

 ラブコメと名の付くドラマは数あれど『江戸モアゼル〜令和で恋、いたしんす。〜』(読売テレビ・日本テレビ系)の変化球ぶりは群を抜いている。江戸の街からやって来た花魁が、令和の東京で若者や女性を粋に励ます。現代を舞台にした時代劇と思っていたら、恋愛要素も入っているらしい。

 『江戸モアゼル』で花魁の仙夏を演じるのは岡田結実。バラエティー番組でも活躍する岡田をコメディエンヌと認識している人は多いだろう。筆者も『女子高生の無駄づかい』(テレビ朝日系)の突き抜けた演技に、他にはない芸人魂を感じた1人だ。

 女優としての岡田は一風変わったキャリアの持ち主だ。ジュニアモデルとして活動していた岡田の女優デビューは映画『傷だらけの悪魔』で、バラエティーと並行してドラマ出演を重ねてきた。2019年の『私のおじさん〜WATAOJI〜』(テレビ朝日系)、2020年の『女子高生の無駄づかい』に続き、『江戸モアゼル』は3年連続の連続ドラマ主演となる。

 岡田の特長は役柄に端的に表れている。『静おばあちゃんにおまかせ』(テレビ朝日系)で祖母の力を借りて事件を解決する大学生の円として要潤とコンビを組んだほか、『私のおじさん』では制作会社の新人ADひかりを演じた。ひかりにだけ見えるおじさん(遠藤憲一)や、小手伸也や戸塚純貴、青木さやかが扮するクセ強めの同僚を相手に、等身大の役柄を体当たりで演じてみせた。

 濱田岳を見て演技を志したと言うだけあって、シリアスになりすぎないのが岡田の持ち味である。一生懸命な役柄でもユーモラスな雰囲気を出せるのは、自分を客観視している証拠であり、笑いのツボをよく心得ているとも言える。そんな岡田のポテンシャルが最大限に発揮されたのが『女子高生の無駄づかい』だった。

 同作で岡田が演じたのは主人公の田中望。すがすがしいくらいのバカキャラをフルスロットルで演じきった。原作再現度の高さで話題になったドラマ版『女子高生の無駄づかい』では、恒松祐里や中村ゆりか、福地桃子たち同世代のホープが個性豊かな女子高生を演じたが、キャラ立ちの徹底ぶりは岡田と張り合うかのようであり、多分に岡田によって引き出された部分もあったと思われる。

 岡田のコメディエンヌとしての才能に疑いの余地はないが、ややもするとコメディ専門女優と見られがちである。しかし、これについては「No」と言っておきたい。『傷だらけの悪魔』の女子高生・静は一見するとネアカで社交的だが、陰では同級生の顔色を窺いポジショニングを気にかけている。笑いの要素を押し出す一方で、複雑な心理描写もきっちりこなすのが岡田であり、先ごろ放送された『連続ドラマW 夜がどれほど暗くても』(WOWOW)には岡田のもう一つの側面が出ていた。

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