玉木宏×川口春奈はずっと観ていたい夫婦? 『極主夫道』が原作に加えた家族愛というメッセージ

『極主夫道』玉木宏×川口春奈の魅力

 毎回エキセントリックな極道ギャグを通して、主夫業の大変さや家族愛、そして社会の様々な悩みやトラブルを爽快に解決してきた玉木宏主演のドラマ『極主夫道』(読売テレビ・日本テレビ系)が、12月13日にいよいよ最終話を迎える。

 『極主夫道』は、裏社会で伝説を残した最凶の極道“不死身の龍”こと龍(玉木宏)が、デザイナーとして働くキャリアウーマンの美久(川口春奈)との結婚を機に極道から足を洗い、最強の専業主夫として愛する町と家族を守る、仁義なきヒューマン任侠コメディ。

 これまで爽やかだったり、クールなイメージの玉木宏が、極道ギャグを迫力のある演技で全力でやりきり、一方の川口春奈演じる美久はその天然なガサツさのバランスが笑いにつながっており、2人の新たな一面を引き出しており、ずっと観ていたいと思わせる組み合わせだ。

 このドラマの面白さは、まず極道社会も町の主婦(夫)の社会も、ルールは大して変わらないということ。第2話での食イベントでの婦人会同士の売上争いや、第8話ではスイーツ店“ちぇりーぱふぇぱふぇ”の進出により、島(商店街)が荒らされることに対し、龍が8つの町の婦人会会長で構成された八竜会に頭を下げ、仁義を通して協力をしてもらうなど、町内会を守る大変さを面白く描いている。

 そして登場人物たちがとにかくいい人ばかり。毎回ほんわかするのが、田中和子(MEGUMI)をはじめ、火竜町・婦人会が龍を普通に主婦仲間として受け入れているところ。時には余計なお世話をしてトラブルの原因にもなるが、元極道だからと偏見を持たず、むしろ龍を守るくらい信用しているところが見ていて安心する。また、龍の凄みにも怖じない、極道以上に気っ風が良い喫茶店定員の大前ゆかり(玉城ティナ)や、龍と同じ土俵で対抗していく漢らしさと可愛らしさを見せるライバルの虎二郎(滝藤賢一)など、実に魅力的なキャラが多く、かつ演技がうまい。作品内にノイズのようなものが無く、スッキリと観ることができる点は大きな魅力だ。

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