【ネタバレあり】田中圭にまさかの結末? 『先生を消す方程式。』第5話以降の世界線を大予想

『先生を消す方程式。』今後の展開を大予想

 義経の死は『頼田朝日の方程式。』(Abemaプレミアム)第3話で、すでに刀矢の口から言及されていた。同作は最終回後を描いた「フライングドラマ」であり、当初から義経の死は予定されていたことがわかる。そうなると気になるのは今後の展開だ。まず義経が本当に死んだのか?という疑問がある。そう思わせる理由として、出血箇所が微妙に急所を外れているように見えることや、生き埋めになってもしばらくは生存できることがある。しかし、わざわざ朝日が脈を確認するカットが挿入されており、義経のモノローグで死んだと明言されているので、その望みは薄そうだ。

 次に考えられるのが義経の再登場だ。これはいくつかのパターンが考えられる。一つは黒魔術による復活。命(秋谷郁甫)に4Cの情報提供を依頼する際、義経はネクロマンシーのレア本を持参している。ネクロマンシーは「死霊魔術」とも呼ばれ、死体による占いや死者を甦らせることを含む。命の制止を振り切って刀矢の元に向かった義経が、その前後で、自分が死んだ時のことを言い残していても不思議ではない。亡くなった父親を本気で生き返らせたいと考えた命なら、義経を救いたいと思うのは当然だろう。

 再登場が現実でなくてもかまわないなら、パラレルワールド説も有力。根拠は村上春樹の『1Q84』と静のセリフだ。番組公式インスタグラムで紹介された義経の自宅書棚には、ネクロマンシーに関する本とともに『1Q84』も並んでいた。同作は架空の1Q84年を舞台に1組の男女が結ばれるまでを描いた長編小説であり、作品中でもう一つの世界を象徴していたのが空に浮かぶ月だった。夜空を見上げながら「ずっと将来、私と経男が死んだ後で、あのきれいな月で2人きりで暮らしたいな」と話しかける静の言葉は示唆的。死んだ義経が静のいるもう一つの世界に行き、そこで別の人生を生きる。もしくは、それがこちら側の世界にも影響を及ぼすという『1Q84』的展開は、ドラマなら十分可能だ。

 最後に新キャラが登場する可能性も挙げておきたい。放送後にライブ配信されるテレビ朝日公式YouTubeチャンネルの「『先生を消す方程式。』を一緒に視聴して即考察する生配信!」では、番組プロデューサーが「チンギス・ハン」に関するセリフが登場するとコメントしていた。チンギス・ハンと言えばモンゴル帝国の始祖だが、源義経が海を渡ってチンギス・ハンになったという伝説がある。義経の復活と結びつく線もあるが、チンギス・ハンまたは新キャラクターが義経と静の無念を晴らすことを期待したい。

 あるいは、主役が交代ということもあり得る。タイトルの「先生」は一人とは限らない。第5話以降で朝日が主役になることや、朝日の本性を知った生徒たちが朝日を消す方程式を立てるなど複数の展開が予想される中で、どの伏線が表に出てくるか注目だ。

■石河コウヘイ
エンタメライター、「じっちゃんの名にかけて」。東京辺境で音楽やドラマについての文章を書いています。ブログTwitter

■放送情報
『先生を消す方程式。』
テレビ朝日系にて、毎週土曜23:00~23:30放送
出演:田中圭、山田裕貴、高橋文哉、久保田紗友、森田想、高橋侃、秋谷郁甫、奥山かずさ、榊原有那、川瀬莉子、田中亨、松本まりか
脚本:鈴木おさむ
音楽:HAL
監督:小松隆志ほか
ゼネラルプロデューサー:横地郁英(テレビ朝日)
プロデューサー:秋山貴人(テレビ朝日)、遠田孝一(MMJ)、小路美智子(MMJ)
制作:テレビ朝日/MMJ
(c)テレビ朝日
公式Twitter: https://twitter.com/senkesu5
公式Instagram: https://www.instagram.com/senkesu5/

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