田中圭が語る、『先生を消す方程式。』脚本家・鈴木おさむへの信頼 「僕にとって本当に貴重な人」

田中圭が明かす、鈴木おさむへの信頼

 テレビ朝日系で放送中の土曜ナイトドラマ『先生を消す方程式。』。田中圭が恐怖の進学校教師に扮する本作は、『奪い愛、冬』(テレビ朝日系)、『M 愛すべき人がいて』(テレビ朝日系)の鈴木おさむによるオリジナル脚本作だ。

 舞台は、東大進学率も高い、都内の進学校“帝千学園”。特に、3年D組は成績優秀者が集められていた。しかし、3年D組の担当になった教師は皆、短期間でメンタルを蝕まれ、退職。実は、このクラスには大人を追い詰め、壊れていく姿をゲームのように楽しむ生徒が集っていた。完全犯罪に近い形で、自らの手を汚すことなく担任を潰していく。そんな闇深き高偏差値クラスに、田中演じる新たな担任・義澤経男がやってくる。

 今回リアルサウンド映画部では、『おっさんずラブ』『おっさんずラブ-in the sky-』と、1年に1作土曜ナイトドラマで主演を務めてきた田中にインタビューを行った。脚本の鈴木おさむとのやりとりや教師役への思いを語ってもらった。

「もう迷子です(笑)」

ーー田中さん演じる義澤経男先生(通称・義経)は笑顔でいつもニコニコしているという役柄です。鈴木おさむさんの作り上げたキャラクター像はいかがでしょう?

田中圭(以下、田中):もう迷子です(笑)。久々にわけのわからないドラマだなと(笑)。実は昨日少し相談したいことがあり、直接おさむさんに連絡したのですが、おさむさんも、ちょっと成立していないところがあるのを自覚していました(笑)。でも、せっかくこういう機会があって僕と組むので、少し普通ではないものをやりたいという話をしていました。

ーー普通じゃないというのはどういった脚本なんでしょう?

田中:早い話、ドラマではなく舞台の脚本なんです。「カンペ用意してもらってもいいですか?」というくらいのボリュームで。今回、山田裕貴が演じる頼朝先生が主人公のスピンオフもあるのですが、明らかに本編を撮りながら覚えられる分量ではないんです。そのこともおさむさんに文句を言ったら、「話題になるようにと思って」と言っていて(笑)。そこがドS鈴木おさむなんです。それに対してキャストのみんながどうやって打ち勝つかというのがドラマのポイントになると思います。

ーー脚本から鈴木さんの期待も感じている?

田中:“今まで観たことのない田中圭”みたいなのをやりたいのだろうなと感じます。おさむさんの台本は、毎回ですが、どうしていいかわからないくらい迷います。以前、「なんでいつもこんなに長台詞あたえるんですか?」と聞いたら、平気な顔して、「長台詞ってだけですごいと思ってくれるから、がんばったで賞は絶対もらいましょ」と言ってくるんです(笑)。でもやりがいはあります。作品における自分の意味や求められているものがわかった上で取り組むことがほとんどなので、今回のように「どうしたらいいんだろう」と迷子になる役はなかなかないし、やりがいは僕に限らずみんな持っていると思います。撮影インする前に(山田)裕貴とも話したのですが、このドラマは、自分に懸かっているといっても過言ではないとみんなが思うような本なので、良い方向に転がればいいなと。

ーー鈴木さんから挑戦状を叩きつけられているんですね。

田中:仮にこの本を鈴木おさむじゃない脚本家が書いてきたとしたら、おそらくプロデューサーは弾くと思うんです(笑)。それくらいぶっ飛んでいます。この本には鈴木おさむという人間性や才能が詰まっていて、信じてついて行きたくなるし、この本をどうにかしたときに、何かが起こるのではないかと思わせてくれる人なので、僕にとって本当に貴重な人です。

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