井ノ原快彦×道枝駿佑が2人で作り上げた親子関係 『461個のおべんとう』は何気ない日常を描く
また、本作では井ノ原演じる一樹が毎日手がける色とりどりのお弁当も魅力の一つだ。井ノ原は演じるにあたり、役作りの一貫で卵焼きを練習し、撮影現場まで持ってきていたという。そんな“食”と密接に関わった撮影を経て、井ノ原は食を通じたコミュニケーションに考えさせられるものがあったと語る。
「卵焼きって難しいんだなと分かると、卵焼きをすごく大事に食べるようになったり、ロケ弁の卵焼きもどうやって作っているんだろうと思ったり。例えば友達が家に遊びに来たりしたときに、「一品作ろうかな」と思うことがフットワーク軽くできるようになりました。撮影中も朝から卵焼きを家で作ってから現場に入ってたんですけど、食べきれない分を現場に持って行っていたんです。おかげで、お昼休みの時間はただロケ弁を食べるだけでなく、みっちーたちと一緒に食べる時間にも繋がりました。しかも自分の作ったものを食べてもらうのは、すごくコミュニケーションとしていいなと思いましたし、仲良くなる近道になったと思います。やはり食べてくれた人の顔を見ると、次はもう少し喜ばせたいなと欲も出てきますし、朝からフル回転させて作ったものを評価されると嬉しいです」(井ノ原)
そんな井ノ原の姿に、道枝は先輩後輩の枠を飛び越え、甘えてしまうこともあったという。
「撮影前に、井ノ原さんが虹輝の一軒家の現場を写真に撮って『夕陽が綺麗だよ』とメールで送ってくださり、お父さんとしての優しさを感じました。あと、たまたま井ノ原さんと撮影が一緒に終わったタイミングがあって、井ノ原さんの車で送ってもらったんです。でも、乗っている最中に僕が眠たくなってきてしまって。寝るのは失礼だと思って頑張って起きていたんですけど、それに気づいた井ノ原さんが『寝ていいよ』と言ってくださって、少しお言葉に甘えてしまいました(笑)」(道枝)
信頼関係が感じられるが、そんな道枝のことを井ノ原はどう見ていたのか。撮影を振り返り井ノ原は、以下のように評する。
「すごく今時の美形な男の子なんだけど、実は芯があって、将来のことや世の中のことをすごく考えているなと思います。この間一緒に取材を受けたとき、「この映画で描かれていることはコロナの影響で当たり前じゃなくなった。こんなに普通の毎日を描いているのに当たり前じゃないんです。」と話していて、子どもなんてどんどん成長していくし、この瞬間は今しかないと僕は思っちゃうんだけど、17歳の子で同じことを考えているのがすごいと思います。この子と共演できてよかったと思いました」(井ノ原)
■公開情報
『461個のおべんとう』
全国公開中
出演:井ノ原快彦、道枝駿佑(なにわ男子/関西ジャニーズJr.)、森七菜、若林時英、工藤遥、阿部純子、野間口徹、映美くらら、KREVA、やついいちろう、坂井真紀、倍賞千恵子
原作:渡辺俊美(TOKYO No.1 SOUL SET)『461個の弁当は、親父と息子の男の約束。』(マガジンハウス刊)
監督:兼重淳
脚本:清水匡、兼重淳
企画・製作プロダクション:ジョーカーフィルムズ
製作幹事:ハピネット
配給:東映
(c)2020「461個のおべんとう」製作委員会
公式サイト:461obento.jp