『SUITS/スーツ2』エンターテインメントの理想的な最終回に 織田裕二VS吉田鋼太郎の行方は?

『SUITS/スーツ2』エンターテインメントの理想的な最終回に 織田裕二VS吉田鋼太郎の行方は?

 「フォルサム食品訴訟」の原告団説明会に向かった甲斐(織田裕二)と大輔(中島裕翔)を待ち受けていたのは、誰もいない空っぽの会場。それは幸村(鈴木保奈美)がファームの窮地を打破するために力を借りることにした、世界三大ファームのひとつ「ダービー総合法律事務所」が仕掛けたものだった。そしてファームに現れたのは、甲斐のハーバード時代の後輩で元恋人でもある綿貫紗江(観月ありさ)。彼女は幸村・上杉法律事務所とダービー総合法律事務所との合併を持ちかけるが、甲斐は「フォルサム食品訴訟」での協力のみという条件で手を組むことにするのである。

 4月に第1話と第2話が放送された後、新型コロナウイルスの影響で中断を余儀なくされ7月に再開したフジテレビ系列月9ドラマ『SUITS/スーツ2』が、10月19日に最終話を迎えた。ファームを去った上杉(吉田鋼太郎)があらゆる手を使って追い込みをかけるのを、甲斐と幸村がどのように迎え撃つのかが焦点となったシーズン2のクライマックス。大手食品会社フォルサム食品の会長・蓮見(伊東四郎)が権力を駆使してメディアコントロールを行い、またトップによる人事への介入が争点となるあたりは、なんとも時事的なテーマともいえよう。もっとも、それをさりげなく織り交ぜる点はスマートだ。

 甲斐の制止を振り切りダービー総合法律事務所との合併の話を進めようとする幸村に、とうとう甲斐はファームを去る決意を固める。空っぽになった甲斐のデスクを見つめ、いざ蓮見・上杉との最終決戦に向かう大輔の姿はあまりにもエモーショナルだ。蟹江(小手伸也)や藤嶋(上白石萌音)の協力を得ながら、これまで甲斐がやっている姿を間近で見てきた違法スレスレの技やハッタリを駆使して蓮見の弱点を引き出していく。まさに大団円と呼ぶべきフィナーレに向かいながらも、とどめを刺すために現れるのはもちろん甲斐。「やるんだったら徹底的にやれ」。どんなピンチに陥っても絶対に逆転してくれる。その安心感こそが、エンターテインメントの真髄なのだと言わんばかりの理想的な展開である。

 それにしても、最終回のゲストに観月ありさというのは実に相応しい。『私たちはどうかしている』(日本テレビ系)での怪演も記憶に新しい観月が月9ドラマに登場するのは『ボーイハント』(フジテレビ系)以来22年ぶり、織田裕二との共演は『IQ246〜華麗なる事件簿〜』(TBS系)以来4年ぶりだそうだ。織田と観月の2人が並ぶだけであまりにも贅沢な画面となり、とにかく高揚感が著しい。ましてや織田と鈴木保奈美の『東京ラブストーリー』コンビを毎週観てきたこともあり、そこにクライマックスのゲストとして観月と安達祐実の『ナースのお仕事4』(フジテレビ系)コンビが加われば、テレビドラマに勢いがあった1990年代から2000年代前半を思い出さずにはいられないほどだ。

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