山田涼介、27歳になっても“似合いすぎ”な学ラン姿 『キワドい2人』で時の経過を実感する
22年前に起きたファミレスでの立てこもり事件について調べ始めた末長(八嶋智人)は、当時池袋署で刑事をしていた人物に話を聞きに行き、事件の犯人だった男は賢造(椎名桔平)のS(=情報屋)であったことを知る。徐々に“異母兄弟バディ”の過去が紐解かれようとしているTBS系金曜ドラマ『キワドい2人-K2-池袋署刑事課神崎・黒木』。10月2日に放送された第4話で神崎(山田涼介)と黒木(田中圭)が追うのは、母と娘の関係をめぐる事件である。
文科省のキャリア官僚である立花美咲(奥貫薫)から、娘の望美(蒔田彩珠)が行方不明になったと通報を受けた神崎と黒木。話を聞くと、美咲は望美を山道に置き去りにし、10分ほど経ってその場に戻るとすでにいなくなっていたというのだ。連れ去られた可能性があると捜査を依頼する美咲について調査した結果、美咲が毒親なのではないかと疑いを持つ黒木に、子供を思う気持ちに嘘はないと信じようとする神崎。さらに望美のSNSの裏アカを調べると、自殺をほのめかす投稿が。真相を探るため、神崎は彩乃(関水渚)とともに学生姿になって聞き込みを開始。すると望美がいじめの加害者で、被害者の同級生が自殺していたという話が明らかになるのだ。
毒親、いじめ、SNSによる自殺のほう助と、今回のエピソードで扱われた題材はかなりセンシティブなものばかりであった。正直なところ、これらを1話の中に詰め込み、かつそれを“人情派”の方向性に持っていくにはいささか性急で、充分に描ききれていない点が多いことは否めない。とりわけ母と娘の信頼関係の部分にフォーカスを当てるばかりに、美咲のあまりにも極端な行動の数々が美談として目をつぶられてしまっているのは少々気がかりである。とはいえ、こうした母と娘の物語を黒木と神崎、そして賢造による父と息子の関係の対比にしようとした狙いは見て取れる。
クライマックスで再会を果たした美咲と望美が抱き合う姿を見て、「母親って違うですからね……父親とは」としみじみした表情で語る神崎と、それをなんとも言えない表情で見つめている黒木。たしかにこれまでのエピソードでは、黒木と神崎が“異母兄弟”であるという話はあれども、肝心の母親の存在については言及されていない。前回のラストでやんわりと明らかになった神崎と黒木の過去を、おそらく黒木は知っているのだろう。となると、神崎がこのシーンで求めている母親についても、何か知っていると考えてもいいかもしれない。