『名探偵コナン』TVスペシャルは秀作揃い! 新一と蘭の恋の行方や『ルパン三世』とのコラボまで
9月11日、18日に『金曜ロードSHOW!』(日本テレビ系)にて、2週にわたって『名探偵コナン』の名作TVスペシャルが放送される。9月11日の放送は『エピソード“ONE” 小さくなった名探偵』、9月18日の放送は『江戸川コナン失踪事件 ~史上最悪の二日間~』だ。これらの放送を楽しんだ後も、秋の夜長はコナン漬けで過ごすのはいかがだろうか?
TVシリーズの枠や『金曜ロードSHOW!』で、数々のスペシャル番組を放送してきた『名探偵コナン』。毎週放送される30分アニメとも劇場版作品とも異なる、独自の魅力にあふれたTVスペシャルを厳選して紹介する。
国民的アニメのコラボ!『ルパン三世VS名探偵コナン』
2009年に日本テレビ開局55周年・読売テレビ開局50周年を記念して制作された、『ルパン三世』と『名探偵コナン』のクロスオーバー作品。日本テレビの誇る怪盗と、読売テレビの誇る名探偵が共演する、アニメ史に刻まれる夢のコラボレーションである。
とある国の王女と秘宝を巡って起こる陰謀劇にコナンとルパン一行が巻き込まれていく物語構造は、『ルパン三世』の世界にコナンたちがやって来たような印象だ。張り巡らされた謎、派手なアクションはもちろん、両作品のお馴染みのメンバーが絡むギャグシーンも見どころ。特に、ひょんなことから親子を演じることになったコナンと次元大介のコンビは話題を呼んだ。次元大介を「パパ」と呼ぶコナンは大好評を博し、2013年には続編として劇場版『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』がスクリーンで公開された。
コナンが記憶喪失に!?『江戸川コナン失踪事件 ~史上最悪の二日間~』
原作連載開始20周年を記念して、2014年に放送された2時間スペシャル。脚本を手掛けたのは、『鍵泥棒のメソッド』の監督・脚本で第36回日本アカデミー賞・最優秀脚本賞を受賞した内田けんじ。
本作は『鍵泥棒のメソッド』の後日譚となっていて、伝説の殺し屋の・コンドウと探偵・コナンという異色の組み合わせを、内田けんじが骨太のミステリーとして描いている。映画に出演した香川照之と広末涼子自身が、キャラクターの声優を務めているのも豪華なポイントだ。
記憶喪失になってしまったコナンの純粋に子供らしい一面が見られるのも本作ならでは。わざとらしい「あれれ~?」とは一風違った声色を楽しんでみよう。姿を消したコナンに代わって、灰原哀が時にかわいく、時にカッコよく活躍するシーンも見どころだ。
市川海老蔵が本人役で出演!! 『コナンと海老蔵歌舞伎十八番ミステリー』
TVアニメ放送開始20周年を記念して放送された2週連続1時間スペシャル。見どころはなんと言っても歌舞伎役者「市川海老蔵」が本人役で『名探偵コナン』の世界に出演していること。歌舞伎十八番の演目『七つ面』を巡って起こる事件に、江戸川コナンと・市川海老蔵が協力して立ち向かう物語となっている。
あの海老蔵がコナンを「バディ」と呼ぶ様子はお茶目で面白い。コナンが解体工事中のビルの地下で絶体絶命となった場面で、海老蔵が歌舞伎役者ならではの形で活躍する。事件解決の推理ショーがあの歌舞伎座で行われるのも、このスペシャルでしか見られない演出だろう。