田中圭演じる瀬野の吐血でほっこりエンド続かず 『アンサング・シンデレラ』まさかのホラー展開に
第8話では、自分用のステロイド入りの薬剤を勝手に子供に飲ませてしまう父親への服薬指導にくるみが当たる。子供に飲ませることが危険であると伝えるも言い返されてしまい的確な返答ができないでいた。そこに優秀な瀬野が現れ、論理的な説明でその危険性を理解させ、助け舟を出すのだった。
瀬野と並んで患者家族を見送るくるみは、まだまだ一人前には程遠い自分への悔しさと、瀬野への強い尊敬を滲ませる。西野と田中は、そもそもの年齢が10歳ほど違い、2人の関係を表す上でもこの差は功を奏しているだろう。兄妹に近い関係性にも自然と転じることができるし、先輩後輩としても描きやすい。この絶妙な年齢差が生み出す空気感は、西野と田中のツーショットの場面をより引き立たせ、なんとも心温まる場面として成立させることに成功している。
だが、今週のクライマックスでは瀬野が盛大に吐血し院内が騒然となるシーンが描かれる。瀬野が子どもに声をかけ、ほっこりしたシーンで終わるかと思っていたところに急に苦しそうに血を吐き倒れたことに、思わず声が出るほどショックを受けた視聴者もいるだろう。血を吐く時点で決して病状がいいとは思えないが、瀬野の身体に一体何が起こっているのか。次週も見逃せない。
■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。Twitter
■放送情報
木曜劇場『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』
フジテレビ系にて、毎週木曜22:00~22:54放送
出演:石原さとみ、西野七瀬、成田凌、桜井ユキ、井之脇海、金澤美穂、真矢ミキ、迫田孝也、池田鉄洋、でんでん、田中圭
原作:『アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり』荒井ママレ/医療原案:富野浩充(『月刊コミックゼノン』連載/コアミックス)
脚本:黒岩勉
プロデュース:野田悠介
演出:田中亮
制作・著作:フジテレビ第一制作室
(c)フジテレビ
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