三浦春馬が『コンフィデンスマンJP』で演じるジェシーが魅力的な理由 ダー子との真の関係は?
公開が延期となっていた『コンフィデンスマンJP プリンセス編』が、いよいよ7月23日より公開スタート。本作は、2018年に放送され人気を博した月9ドラマ『コンフィデンスマンJP』(フジテレビ系)の劇場版第2弾だが、今回その第1弾である『コンフィデンスマンJP ロマンス編』が地上波初放送される。多くのキャラクターが入り乱れるのが本シリーズの特徴だが、やはり『ロマンス編』で注目してほしいのは、三浦春馬が演じるジェシーである。
『コンフィデンスマンJP』は、“コンゲーム”を描いたオリジナルのコメディ作品だ。“コンゲーム”とは、騙し騙され二転三転するストーリーのジャンルを意味し、この系統の代表的な作品には『スティング』(1973年)や、『オーシャンズ11』(2001年)に続く一連のシリーズなどがある。“どんでん返し”の達人・古沢良太が脚本を手がけるこの作品には一般的な“常識”は通用しない。ダー子(長澤まさみ)、ボクちゃん(東出昌大)、リチャード(小日向文世)、五十嵐(小手伸也)らドラマ版でお馴染みの信用詐欺師に、新たにダー子の弟子・モナコ(織田梨沙)が加わり、彼らが繰り出す小さなウソから大きなウソが次々に物語を展開。それらの積み重ねによって生まれる“大どんでん返し”には、恐らく誰もが唖然とする他ない。そんな大胆なゲーム展開の中核をなしている一人が、三浦演じるジェシーなのである。
彼が登場するのは、この『ロマンス編』が初めて。つまり、テレビドラマ版には登場しなかったキャラクターなのだ。最新作である『プリンセス編』にも彼は登場するようで、『ロマンス編』での役どころには大いに注目していたただきたい。ジェシーとは、クールな声で甘い言葉をささやき、輝く瞳で見る者を魅了する、天才的な恋愛詐欺師だ。ダー子とは、かつて恋仲でもあったようである。
このジェシーという男、『コンフィデンスマンJP』の世界の住人の一人ということもあって、とうぜんながら“裏”がある。ネタバレ抵触の可能性があまりに多い作品のため、どこまで記述して良いものか悩んでしまう。ただ一つ言えるのは、やはり「“どんでん返し”がある!」ということだけだ。このジェシーについて脚本家の古沢は、三浦が演じたことで「超魅力的なキャラに(なった)」と語っている。これはたしかに頷ける。「天才的な恋愛詐欺師」など、そう演じられる俳優はいないだろう。
流麗な台詞回しと華麗な身のこなしが印象深いジェシーだが、演じる三浦は現在30歳にして、芸歴23年という長いキャリアを持っている。とうぜん、すべてが順風満帆な道のりというわけではなかっただろう。彼は子役から活動してきたわけだが、同世代の俳優はもちろんのこと、後輩にも次から次へと魅力的な俳優が登場してくる。いつ見ても華やかな三浦ではあるものの、これは憶測でしかないが、そこで辛酸を嘗めることもあったのではないだろうか。それらの経験の中で、自然と身についてきた人間としての“華”と、俳優としての“テクニック”があるのではないかと思う。それが少なからずジェシーという人物に反映されているのだろう。