ハナコ 岡部大、『エール』で“お笑い第7世代”演技派筆頭に? 原田泰造、角田晃広らの系譜に続くか

岡部大、『エール』で“第7世代”演技派に?

 「お笑い第7世代」を代表する実力派トリオ・ハナコの岡部大が、NHK朝の連続テレビ小説『エール』に出演することが決定した。6月26日放送の第65回から、主人公・裕一(窪田正孝)のもとに、突然弟子入りを申し込む青年・田ノ上五郎役として登場する。バラエティ界に一大ブームを巻き起こしているお笑い第7世代が、ドラマ界でも新たな旋風を巻き起こすことができるのか。

 お笑い芸人が役者としてドラマ・映画で活躍することはもはや珍しくなくなった。最近では、大河ドラマ『麒麟がくる』(NHK)に出演中のナインティナイン・岡村隆史をはじめ、『ハケンの品格』(日本テレビ系)のドランクドラゴン・塚地武雅、『DASADA』(日本テレビ)の我が家・坪倉由幸、7月19日から放送の『半沢直樹』(TBS系)では東京03の角田晃広、そして6月27日から放送の『未満警察 ミッドナイトランナー』(日本テレビ系)に出演する原田泰造など、枚挙にいとまがない。

 お笑い芸人は、舞台で多くの場数を踏んだ度胸強さだけでなく、自ら脚本を書き、演出を考え、相手や観客に自分のキャラを分かりやすく伝えようとパフォーマンスをする。監督の演出や台本通りに演じられる確かな演技力と、コメディアンとしてのユーモアが保証されているとも言え、映画・ドラマ界で重宝されるのは必然なのかもしれない。特に『半沢直樹』や『下町ロケット 』などを放送するTBSの日曜劇場はその傾向が強く、今や落語の分野まで手を広げるほど、即戦力となる新たな人材を探している。

 そんな映画・ドラマ出演芸人の中でも、最近印象深かったのが『テセウスの船』(TBS系)に出演した、霜降り明星・せいや。お笑い第7世代として今や大人気のせいやだが、ドラマとなるとクレジットが出るまで本人とは気づかないほど、物語に溶け込んだ自然な演技を見せた。公式YouTubeチャンネル「しもふりチューブ」でも語っているが、黒幕は最初から知っていたので、バレないかずっと怖かったという。そのプレッシャーの中で、最後まで真犯人だと気づかせず、最後に怒りや憎しみを爆発させるクライマックスシーンの衝撃は、ドラマ初出演とは思えないものだった。賛否両論はあるものの、その結末の驚きは、役者としての特定のカラーがないせいやを抜擢したキャスティングの功績だと言え、お笑い第7世代の役者としての可能性を感じさせた。

 そんな霜降り明星と同じく第7世代のハナコは、シチュエーションコントを得意とするお笑いトリオ。彼らのコントは、岡部と秋山がボケとツッコミで絡み合い、菊田が後からふっと現れ何かを仕掛けてくる。そのナンセンスな面白さは、今ではキングオブコント2018王者になるほどの支持を集めている。

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