『美食探偵』中村倫也×小池栄子の愛が成就!? 小芝風花は“リモート演出”でも届かぬ想いを熱演

『美食探偵』中村倫也×小池栄子の愛が成就

 新型コロナウイルス感染拡大の影響により特殊な形式でのラストシーンとなった『美食探偵 明智五郎』(日本テレビ系)第6話。明智(中村倫也)を取り巻く四角関係にも五角関係にも及ぶ“愛”の物語や、ついに再会を果たしたマリア(小池栄子)との熱い口づけ、その姿をただ傍観することしかできない苺(小芝風花)の真に迫る熱演など、非常に見どころの多い回となった。

 第6話のストーリーの主軸となるのは、明智五郎のお見合い話。大手百貨店の家系である明智は、母親から会社の後を継ぐことを迫られながら、弟・六郎(草川拓弥)とともに社長令嬢の紗英(北原里英)とのお見合いに参加させられることになる。この時点でまずは、明智に尊敬以上の熱い想いを寄せる高橋刑事(佐藤寛太)と、恋心が加速しつつある苺の嫉妬の念がピークに。マリアとお見合い相手までを含めると半ば五角関係の様相で、「『バチェラー』を観ているのか?」という具合の明智をめぐる激しい愛の攻防戦が繰り広げられる。

 しかしそうしたコメディ展開の最中で、料理に混入したフグ毒によって紗英が急死。そこにマリアの姿を発見した明智はまたしても彼女の仕業だろうと疑うが、実際は“明智を救うため”の工作であったことが判明。百貨店の役員・伊達(小市慢太郎)が仕組んだ“明智殺害計画”を、マリアとマリアファミリーたちが阻止したのだ。

 なおも諦めない伊達によって再び命を危険に晒される明智であったが、炎に包まれるなかマリアが捨て身の救助を敢行。「愛する人のためになら、迷わず命を捧げるわ」と明智への愛の大きさを証明するマリアと、立ちすくむしかなかった苺との対比が浮き彫りになってしまう。明智とマリアはお互いの想いを確かめるように熱いキスを交わし、苺はその関係性に介入することができない。

 2人以外誰も近づけないような特殊な空間を作り出すのに、中村倫也と小池栄子という孤高の天才的な役者が果たす役割は大きい。庶民的な苺と、まさしく“アダムとイブ”のような格の高さを見せる明智とマリアは、それを演じる役者の個性も相まって悲しくも断絶された世界を表出してしまう。

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