『M 愛すべき人がいて』リミックスバージョンも大反響 伊集院光×古市憲寿の副音声も最高の内容に

『M』伊集院×古市の副音声も最高の内容

 ドラマ『M 愛すべき人がいて』(テレビ朝日×ABEMA)第4話の放送が、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、当面の間延期に。そのため、5月9日は第1話のリミックスバージョンがオンエアとなった。

 このリミックスバージョンとは、第1話の放送に伊集院光と古市憲寿による副音声でのスペシャルオーディオコメンタリー、さらに放送の最後に第4話以降のみどころを加えたもの。伊集院は『伊集院光 深夜の馬鹿力』(TBSラジオ)の中で、「お宝を掘り当てた感じ」と話題にしており、古市は昨年オンエアとなった『max matsuuraのオールナイトニッポンGOLD』(ニッポン放送)にゲストとして招かれるほどのavex通でも知られている。第一に『M 愛すべき人がいて』は、1人で観るのではなく、みんなでツッコミを入れながら観るドラマであることを理解しての、スペシャルオーディオコメンタリーというのがまた心憎い演出である(リミックスバージョンというネーミングもavex色全開)。

 実際、伊集院と古市の解説は、初見の視聴者にも、すっかりこのドラマの虜になっている2周目以降のファンにも、楽しめる分かりやすい内容であった。Twitterのハッシュタグを追っている限りでは、視聴者全員が副音声で観ているのではないかという比率に。ドラマ冒頭、アユ(安斉かれん)が「あの日も海を見ていたな」とつぶやく香ばしいシーンでは、『ザ!世界仰天ニュース』(日本テレビ系)、『奇跡体験!アンビリバボー』(フジテレビ京)の再現、もしくは青汁のCMと、このドラマの楽しみ方を瞬時に理解したことを2人は説明。「香ばしい」で終わらずに、序盤からフルスロットルで毒づく2人に、全視聴者が一気に信頼を寄せたことだろう。

 90年代から現在までのavexに造詣の深い古市からは当時の小ネタが次々と飛び出し、伊集院はサンミュージック時代の浜崎あゆみにインタビューしていたと驚きのエピソードを明かす。そして、2人が思わず笑みを浮かべたのはやはり姫野礼香(田中みな実)の登場シーンだった。トレードマークの眼帯を「博多通りもん」と話す古市に、「タイトルの『M』が意味するものは、みな実の『M』」とまで伊集院に言わしめる田中みな実の強烈な演技はやはり秀逸だ。きっちりと大映テレビへのリスペクトまで解説しつつ、アユを演じる安斉かれんは、わざと下手に演技をしているのか、と全員が気になっていることにまで言及してしまう始末である。

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