『M 愛すべき人がいて』田中みな実の「許さなーーーい!」がクセになる アユのデビュー曲の過程も

『M』田中みな実の怪演続く

 ソロデビューをかけた合宿で、アユ(安斉かれん)はマサ(三浦翔平)にからの激励を受け、肩の脱臼をものともせずに10キロマラソンで1位でゴールイン。マサと共に青空にかかる虹を見上げて終わった『M 愛すべき人がいて』(テレビ朝日×ABEMA)第2話。第3話では、ソロデビューに向けて動きだすアユに、理不尽な嫉妬の嵐が降り注ぐ。

 その主犯格となるのが、マサの秘書・姫野礼香(田中みな実)。長年マサに思いを寄せ、彼が離婚するのを待ち望んでいる礼香は、アユの登場にただならぬ嫉妬心をあらわにしていた。マサに呼ばれ、「A VICTORY」に来社したアユを礼香が待ち受ける。2人きりになるのはこれが初めて。“アユ様”と上辺では呼ぶが、わざとつまずいた礼香は、「私、眼帯をしている方の片目が見えないんです」と主張。さらには「眼帯を外してこっちの目にキスをするのが好き」とマサとの肉体関係をアユにほのめかすのだ。

 「アユを選んだのは俺じゃない。神の目が選んだんだ!」とマサは、A VICTORYの代表取締役社長・大浜(高嶋政伸)に対して主張。アユがデビューして1年以内、アルバム100万枚売ることができなかったら、その全額を負担し、自身も会社を辞めると宣言する。ますますアユへとのめり込むマサに礼香の憎悪も膨らんでいく。アユを送り届ける礼香は、嫉妬心全開。「私のこの目はあの人に奪われた」と眼帯を外し、マサが一生目になることを約束したとアユにその“奥”を見せつける画は、もはやホラーでしかない。「人を不幸にする手」「泥棒の手」とさらなる礼香の攻撃は続き、トドメの一撃は「奪わないでね。そんなことしたら、許さなーーーい!」と激しく睨みつけた一言。7秒にわたる「許さなーーーい」に、アユはその恐怖から微動だにできない。回を重ねるごとにドラマ全体の演出、怪演は増しているが、その中心にいるのが田中みな実であることは、このシーンが確証づけるものとなっただろう。

 「お前はアイドルじゃない、歌手でもない。アーティストになるんだ」とマサから作詞への挑戦を勧められたアユは、自分の伝えたい気持ちを歌詞に綴っていく。なかなか自分の歌詞に納得できなかったアユの指針になるのがマサの「全部詩にできる」という言葉。危篤状態の祖母を胸に浮かべ、溢れ出た歌詞が〈どうして泣いているの〉から始まる「A Song for XX」。その曲は後に、1stアルバム表題曲となり、100万枚を超えるミリオンセラーとなっていく。

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