『野ブタ。』は亀梨和也×山下智久だけじゃない 若葉竜也らクラスメイトの活躍を追う

 “野ブタ”こと信子(堀北真希)をプロデュースしていく中で、何かが足りないと思い始めていた修二(亀梨和也)は、それが恋愛経験ではないかと考えるようになる。ちょうどそんなタイミングで、信子はクラスメイトからラブレターを受け取るのだ。5月9日に放送された『野ブタ。をプロデュース』特別編(日本テレビ系)。第5話では、学園青春ドラマの鉄板ネタでもある恋愛要素を物語の主軸に置きながらも、そこに一辺倒することなく修二と信子、そして彰(山下智久)の絆にしっかりとつなげていく。とりわけ彰というキャラクターが実に魅力的な男に映るようになるのは、信子への想いを自覚し始めたこの頃からであろう。

 

ラブレターの送り主がクラスメイトの“シッタカ”こと植木(若葉竜也)であると知った修二は、まり子(戸田恵梨香)を誘ってダブルデートすることを思い付く。しかしダブルデートを成功させるために信子の引き立て役として悪い女を演じたまり子は、翌日学校中にまかれた信子を貶めるビラの中でとばっちりを受け、あらぬ噂が流れてしまうのだ。そこで心配した修二にまり子はこう語る。「誰か1人だけ本当のことを知ってくれていれば充分」。

 それはこのエピソードの終盤、彰に連れられて信子の後をつけた修二が、プロデュースすると言いながらも信子という人となりを知ろうとしていなかったことへの気付きにつながるわけだ。そこで丸めたビラを使って行われるキャッチボールは、言葉のキャッチボール以上の深い意味を持つ重要なシーンだ。

 さて今回のエピソードでは第4話での坂東(水田芙美子)同様、メインの4人以外のクラスメイトが物語のキーパーソンとして登場する。その“シッタカ”役を演じているのは若葉竜也。この『野ブタ。』に生徒役として出演したキャストの中で(メインの4人を除いては)15年を経た現在も息の長い活躍をつづけている数名のうちの1人であろう。本作の後には『マイ★ボス マイ★ヒーロー』(日本テレビ系)の星野役であったり、『ごくせん』(日本テレビ系)の第3シリーズなど学園ドラマで印象的な演技を見せ、バイプレイヤーとしてのイメージを獲得した若葉。ここ数年、2000年代前半に学生役を演じていた世代の俳優たちが遅咲きのブレイクを果たす流れが目立つなか、若葉も『愛がなんだ』などでメインキャストの1人として存在感を示すようになっている。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる