増田貴久が“俳優限定”で見せる新たな顔 『レンタルなんもしない人』にマッチする純粋さと温かさ

増田貴久が“俳優限定”で見せる新たな顔

 NEWSの増田貴久が主演を務める『レンタルなんもしない人』(テレビ東京系)が、とにかく癒やされると好評だ。

 “ごくかんたんなうけこたえ以外なんもせず、ただそこにいるだけ”という前代未聞のサービスを提供し、SNSで話題を呼ぶ森本祥司氏(通称:レンタルさん)をモデルにした本作。第1話では、契約社員として働いた大宮亜希(志田未来)の「東京最後の1日に付き合ってほしい」との依頼に応えたレンタルさん(増田貴久)。東京で何も残すことができなかったと落ち込む亜希が「レンタルさんは、爪痕を残そうとしたことはないですか?」と訊ねれば、「ないですね。なんもしてないけど、毎日そんなに悪いもんじゃないですから」と。

 続く第2話の依頼は、Webディレクター・城戸(岡山天音)の「仕事でトラブルがあり、会社に出社するのが怖いから週明けの出社に付いてきてほしい」というもの。会社員時代の自身を重ねたレンタルさんは、自分だったら「たぶん行かないです」と話し、その言葉を聞いた城戸は「会社に行かない想像をしてみたけど、そっちのほうが勇気いる」と出社を決意するのだった。

 たしかにレンタルさんは、気の利いたことをするわけでも、言ってくれるわけでもない。けれど、ただそこにいてくれる心地良さと飾らない言葉には、凝り固まった心をほぐす不思議な力がある。そして、心が軽くなったところに流れる主題歌「ビューティフル」(NEWS)の優しい歌い出しに、「あぁ、なんかいいなぁ」とホッとする。

 ドラマ出演発表の際、増田は「楽屋では、何もしないでぼーっと座っていることが多くて…」とコメントしているが、手越祐也と出演する『テゴマスのらじお』(MBSラジオ)でも、以前から増田の“ぼーっと”エピソードはテッパンともいえるネタのひとつ。増田は「座ることを100%していた」といい、なんかしている人は第三者と繋がっている可能性があるが「俺は、自分とも繋がっていない」と表現し、手越を大笑いさせたほどだ(2019年12月4日放送回)。

 スマホもいじらず、音楽も聴かず、ただ何もしていないことをするほうが難しい世の中で、あえて何もしない時間を過ごすような“ほんわか”とした雰囲気が増田の魅力でもあるのだが、『ぐるぐるナインティナイン』(日本テレビ系)内の「グルメチキンレース ゴチになります!」などで見せる愛されキャラのみならず、ハートを癒やす歌声と荒々しいラップ、NEWSのライブ衣装とグッズデザイン……そのすべてに熱量を注ぎ、考え抜き、仕上げていくのが増田貴久であり、それは俳優業にもいえること。

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