『ジュディ 虹の彼方に』レネー・ゼルウィガーが語るハリウッドの変化 「すべての面で変わっている」

レネー・ゼルウィガーが語るハリウッドの変化

 伝説のミュージカル女優、ジュディ・ガーランドの姿を描いた『ジュディ 虹の彼方に』が3月6日より公開中だ。ハリウッド黄金期を象徴する映画『オズの魔法使い』で、17歳にして一躍スターダムを駆け上がり、その波瀾万丈の人生と圧倒的なステージパフォーマンスで知られるジュディ・ガーランド。本作では、彼女が47歳の若さでこの世を去る半年前、1968年の冬に行われたロンドン公演の日々が描かれる。

 ジュディ・ガーランドを演じたレネー・ゼルウィガーは、本作の演技によって第92回アカデミー賞主演女優賞を受賞。受賞後の心境やジュディへの思い、そして変化するハリウッドについて語ってもらった。

「この映画をとおして、私は生涯の友達を作った」

ーーアカデミー賞主演女優賞受賞おめでとうございます。率直にどのような思いですか?

レネー・ゼルウィガー(以下、ゼルウィガー):サンキュー。5分前に起きたようにも感じるし、10年前に起きたようにも感じられる。わからないわ。まだ考えるための時間をあまり取れずにいる。北カリフォルニアにいる私の犬が、昨年人工股関節置換手術をしたんだけれど、上手くいかなくて調子が悪くなってしまったの。それで彼はいま、回復するために何度か改めて手術をして、ずっと診ていてもらえるように入院していて……。その度に行ったり来たりしていたし、2月の真ん中には私の弟の誕生日もあった。犬のところに行ってから、私の両親にも会いに行って、昨夜やっと家に戻ってきたところなの(笑)。だから、受賞についてじっくり考える時間が1分さえなかった。でも、とても楽しくて、特別な夜だった。

ーー今回の作品では、ジュディ・ガーランドという実在の人物を演じられました。実在の人物を演じるのと架空の人物を演じるのに、演技面で違いはありますか?

ゼルウィガー:実在の人物を演じるメリットは、あることがすでに確立されて決まっていて、交渉の余地がないということ。それは同時に、デメリットでもあると思う。なぜなら、誰か他の人の物語に挑戦するということで、慎重にやりたいと思うことからくる、特別な責任があるから。本当にそれだけだわ。実在の人物と架空の人物を演じるのでは、ただ違う責任があるということなの。

ーーラストの歌唱シーンは圧巻でした。改めて、ジュディ・ガーランド、そしてこの作品はあなたにとってどのような存在になりましたか?

ゼルウィガー:この映画をとおして、私は生涯の友達を作った。今までにはない、新しい種類のチャレンジだったの。とても静かで、とてもプライベートな経験だった。それは、物事を試してみて、成長する安全な場所だった。私はそうしないといけなかったの。そのことにとても感謝しているわ。なぜなら、それは、私がこれまで経験したことがないようなチャレンジだったから。私の人生において、これまでとは違うように心に響いたから、すごく嬉しい。そして、ジュディは私にとって素晴らしい先生。彼女のために、私は微笑みを絶やさないわ(笑)。

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