打倒“大門未知子”!?  松下奈緒、天海祐希ら、1月ドラマで凌ぎを削る女医役たち

1月ドラマで凌ぎを削る女医役たち

 「わたし、失敗しないので」

 この台詞は、一斉を風靡したドラマ『ドクターX ~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)で米倉涼子が演じる外科医・大門未知子の決め台詞だ。高視聴率を獲得し続けるこのドラマと、「三度の飯よりオペが好き」な大門の強いキャラクター性に打ち勝つかのごとく、各世代を代表する女優たちが1月期のドラマで女医を演じている。

痛みや秘密を抱えながら医師の使命を全うする松下奈緒&木村佳乃

『アライブ がん専門医のカルテ』(c)フジテレビ

 『アライブ がん専門医のカルテ』(フジテレビ系)で、松下奈緒が演じる恩田心は、腫瘍内科医。松下のまっすぐな目は、患者に自然と寄り添う恩田の優しさを表している。夫の死の原因が医療ミスだと判明したシーンでは、医者として事実を理解しながらも「遺された家族としては納得できない」と涙したシーンが反響を起こした。

 木村佳乃は、外科治療の立場から恩田を支える梶山薫役で明るくさっぱりとした性格が特徴的だが、恩田の夫の死に関わっていたという秘密を抱えていた。真実を伝える姿からは、過去から目を背けることができなかった梶山の良心が伝わってきた。

 松下も木村も、医者としてだけではなく、一人の人間として痛みに向き合う姿が魅力的な女医役を好演している。

「女帝」を演じる天海祐希としごかれる新人・広瀬アリス

『トップナイフ-天才脳外科医の条件-』(c)日本テレビ

 厳しさの中に見える責任感の強さ。『トップナイフ-天才脳外科医の条件-』(日本テレビ系)で天海祐希が演じるのは、「脳外科の女帝」の深山瑤子。“氷の女”と呼ばれている深山だが、天海はサバサバとした演技を見せつつも、患者の命を第一に考えて行動している深山の優しさや強い責任感をさりげない仕草や台詞にのせ、恐れられながらも尊敬される深山の魅力を引き出している。

 一方、広瀬アリスが演じるのは、自称“天才”のド新人・小机幸子。自信満々で怖いものなしの小机だが、周りからは「実技がからっきしダメな新人」と噂され、少々厄介がられている。広瀬はそんな小机をのびのびと表情豊かに演じ、騒々しくも憎めないキャラクターとして、物語のアクセントになっている。

 深山の厳しい言動に全くめげない小机の姿はコミカルで面白い。しかし深山は、脳外科医に必要な素質である「図太さ」と「大胆さ」を小机が兼ね備えていることを見抜いているようだ。同僚からも患者からも鬱陶しがられる小机だが、深山はたびたび彼女に実経験を積ませようとする。小机の成長が、クセ者揃いの脳外が成長していくカギになるのかもしれない。

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