YOSHI×大森立嗣監督『タロウのバカ』対談 「先輩風は一番嫌い」「問われているのは俺たち」

YOSHI×大森立嗣監督『タロウのバカ』対談

YOSHI「海外と日本の距離感をもっと縮めたい」

ーーこの作品は、監督のオリジナル作で、20代の頃から構想があったと聞きましたが、2019年の今公開された意義についてはどう考えますか?

大森:皆さんに言われるんですが、たまたま撮れる環境になったから企画が進んでいったんですよね。普通だったら、20年前に書いた本であるし、もういいかなと思うけれど、そうならずに、ずっと撮りたいと思える脚本だったんだなと。この映画の内容が、今の時代にすごくフィットしてると言ってくれる方が多く嬉しいんですけど、あまりそこを強く意図した訳ではなかったんです。ただ、俳優たちの顔って、20年前と違うので、俳優たちの顔とか肉体を素直に撮っていくと、現代にフィットしていく感覚は自然と出てくるんじゃないかと思います。基本的に、彼らがどう思うのかを一番大切にして映画を撮っているので、(YOSHIを見て)こういう少年が20年前になかなかいなかったんじゃないかと。

ーーそうですね(笑)。

大森:うん(笑)。

YOSHI:相当新人類だと思う、俺って。

ーーYOSHIさんは、監督がずっと温めていたこの作品を、自分がやることになったことについて、どんなお気持ちですか。

YOSHI:別にそれと言ってないんですが、僕、監督と一緒で感覚的なんですよね。キャリアとか関係ないし、たっちゃんがどんなにすごい監督で、菅田将暉も太賀もいくら有名であっても、そんなことは自分にとってはどうでもいい話なんです。それは第三者が決めることだと思うし、結局、人と人で何をしてどう過ごして、今回のようにどんなものを作っていくかが大事だと思っています。

ーーこれからのご自身のキャリアについてはどう考えていますか?

YOSHI:僕は海外と日本の距離感をもっと縮めたいですね。ジャスティン・ビーバーとか、マイケル・ジャクソンとか、カート・コバーンとか、それくらいのレベルにいった日本人っていないから、それに僕が初めてなって、後の世代に繋げられたらいいんじゃないのかなって思っています。

ーー最後に読者に向けて、この映画を通して伝えたいことを教えてください。

YOSHI:今の人間の世の中は、完全に欲が失われちゃったと思うんです。当たり前が当たり前の世界になっていて、全てが型にはまってるというか。そういうのはつまらないんですが、この映画って全て「欲」なんです。欲が爆発して、タロウが突き進んで、エージがいて、スギオがいて。そういうのを、今の日本の人たちにフラッシュバックさせられたらいいなと思います。

(取材・文・写真=大和田茉椰)

■公開情報
『タロウのバカ』
テアトル新宿ほか全国公開中
監督・脚本・編集:大森立嗣
出演:YOSHI、菅田将暉、仲野太賀、奥野瑛太、豊田エリー、植田紗々、國村隼
製作幹事:ハピネット、ハーベストフィルム
配給:東京テアトル
(c)2019 映画「タロウのバカ」製作委員会
公式サイト:www.taro-baka.jp

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