『なつぞら』天陽の結婚、千遥の行方、雪次郎の乱……衝撃の展開が続いた第13週を振り返る

『なつぞら』衝撃の展開が続いた第13週

 一方で、第12週「なつよ、千遥のためにつくれ」から、なつの恋愛模様も新たな展開を見せている。相手は東洋動画で働く演出助手の“カチンコ君”こと坂場一久(中川大志)。

 理屈で物事を考える坂場になつは「やなやつ! やなやつ! やなやつ!」と映画『耳をすませば』で月島雫が天沢聖司に向かって連呼するセリフをお見舞いするのだが、階段でバランスを崩したところを彼に手を取り助けられることをきっかけに馬の前足を4本描くという動画の表現方法を思いつく。「話してると知らないうちに自分が崖っぷちに追い詰められてる気がする」というなつの話に、桃代(伊原六花)は「もしかしてその崖から落ちた時、恋に落ちてたりするのかもよ」と一言。

 坂場がなつを助けるシーンで、不自然にカチンコが落ちる映像がインサートされていたり、坂場がなつにアニメーションしかできない表現を話し、「ふに落ちましたか?」という坂場の問いかけになつが「はい。落ちました」と答えていたりと、2人の間には恋愛フラグが立っている状態。さらに言えば、三津谷寛治に扮するナレーションの内村光良が、『LIFE!』(NHK総合)の公式Twitterで展開しているドラマ受けで、坂場の役どころを「今後のキーパーソン」と話し、誰もいない楽屋に中川大志を呼び出し「超おいしいじゃん。超おいしいじゃん」と何度も連呼したとも明かしている。この“おいしい”とは何を指すのか。

 第14週「なつよ、十勝さ戻って来い」の予告でも、坂場となつの付かず離れずなワンシーンが。ほかにも、なつが天陽に「結婚おめでとう」と祝福する場面、「千遥なの?」と少女に声をかける一幕も確認できる。久々に柴田牧場の面々が勢ぞろいすることも含め、日々怒涛の盛り上がりを見せる週になりそうだ。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
連続テレビ小説『なつぞら』
4月1日(月)〜全156回
作:大森寿美男
語り:内村光良
出演:広瀬すず、松嶋菜々子、藤木直人/岡田将生、吉沢亮/安田顕、音尾琢真/小林綾子、高畑淳子、草刈正雄ほか
制作統括:磯智明、福岡利武
演出:木村隆文、田中正、渡辺哲也ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/natsuzora/

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