西島秀俊×内野聖陽、“未来”を予感させる名演 『きのう何食べた?』心に残る最終回
帰宅後、ケンジがシロさんの髪の毛を切っているとき、シロさんはカフェでの出来事について「もうあんま気にしなくても大丈夫だって」と話した。
「相方としては、なるべくお前にはハッピーでいてほしいと思ってんだよ。だから、お前が嬉しいなら、別に全然いいんだって」
「お前が幸せ感じるなら、これからはカフェぐらい何度でも付き合うよ」
シロさんの台詞は視聴者の心に沁みたのではないだろうか。また、その言葉を聞いて、ケンジはシロさんを抱きしめる。1度目は嬉しさから力強く、2度目は愛おしさから優しく。シロさんを抱きしめるケンジの愛おしげな表情をシロさんは鏡ごしに見て柔らかく微笑んだ。
多くの読者から絶大な支持を得ている『きのう何食べた?』(講談社「モーニング」連載中)。西島と内野は時折アドリブを入れながら、シロさんとケンジという読者から愛されているキャラクターとそんな2人のあたたかな関係性を演じきった。2人が食卓に向かい合って座り「いただきます」と手を合わせる姿は、シロさんとケンジそのものだ。ドラマの放送が終わり、“ロス”になる視聴者も多いことだろう。だが、2人の人生が続くことを感じさせる、心に残る最終回となった。
■片山香帆
1991年生まれ。東京都在住のライター兼絵描き。映画含む芸術が死ぬほど好き。大学時代は演劇に明け暮れていた。
■作品情報
『きのう何食べた?』
原作:よしながふみ『きのう何食べた?』(講談社『モーニング』連載中)
主演:西島秀俊、内野聖陽、マキタスポーツ、磯村勇斗、チャンカワイ、真凛、中村ゆりか、田中美佐子、矢柴俊博、高泉淳子、志賀廣太郎、山本耕史、磯村勇斗、梶芽衣子
脚本:安達奈緒子
監督:中江和仁、野尻克己、片桐健滋
チーフプロデューサー:阿部真士(テレビ東京)
プロデューサー:松本拓(テレビ東京)、祖父江里奈(テレビ東京)、佐藤敦、瀬戸麻理子
OPテーマ:「帰り道」O.A.U(OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND)<NOFRAMES / TOY’S FACTORY>
EDテーマ:「iをyou」フレンズ<ソニー・ミュージック・レーベルズ>
制作:テレビ東京/松竹
製作著作:「きのう何食べた?」製作委員会
(c)「きのう何食べた?」製作委員会
公式サイト:https://www.tv-tokyo.co.jp/kinounanitabeta/
公式Twitter:@tx_nanitabe