『トレース~科捜研の男~』小雪がキーパーソンに 錦戸亮が揺れ動く心情表す名シーンも誕生

『トレース』錦戸亮による名シーン

 補足ではあるが、原作コミックの漫画家・古賀慶がツイートしているように、原作で海塚は人の良さそうな“おじさん”。実写ドラマ化により、なぜ女性になったのかは明らかではないが、今回真野が過去に向き合う大きな手がかりを掴む上で、沢口ノンナ(新木優子)でもなく、虎丸良平(船越英一郎)でもなく、上司の立場であり温厚な海塚だったのは適任と言えるだろう。

 ノートを開いた真野は、当時姉が妊娠3カ月で殺されていたということを初めて知ることとなる。一方で、ホームレスの事件は警察庁の命令により打ち切りに。これまで度々登場してきた警視庁刑事部長の壇浩輝(千原ジュニア)が、ホームレス事件の鑑定書に記された真野の名前を見て不敵な笑い声をあげる場面も。壇は武蔵野一家殺人事件にどのように関わっているのか、真犯人が誰かという一番の謎に近づく後半戦の“トレース”は壇に間違いない。そして、沢口や虎丸が真野の異変に気づき始めているのも注目すべきポイントだ。真野のバディである沢口、犬猿の仲だが科捜研として真野に抜群の信頼を寄せる虎丸が、それぞれどのように寄り添っていくかも見ものである。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
『トレース~科捜研の男~』
2019年1月7日(月)スタート 毎週月曜21:00〜21:54放送
出演:錦戸亮、新木優子、山崎樹範、岡崎紗絵、矢本悠馬、山谷花純、加藤虎ノ介、小雪、遠山俊也、篠井英介、船越英一郎
原作:古賀慶『トレース~科捜研法医研究員の追想~』(ノース・スターズ・ピクチャーズ『月刊コミックゼノン』連載)
プロデュース:草ヶ谷大輔、熊谷理恵
脚本:相沢友子
演出:松山博昭、相沢秀幸、三橋利行
制作:フジテレビ
(c)フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/trace_drama/

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