『まんぷく』いよいよ物語は終盤戦に 萬平(長谷川博己)ラーメン作りへの過程を振り返る
さて、時代が変わって泉大津で暮らし始めた福子たちは、まず塩作りを始めたが、そこでもラーメンは登場した。当初完成した塩はほんの僅かであったため、ラーメン屋の清香軒に持っていくことに。塩が不足して、満足のいく味が作れなかったと言っていたが、萬平たちが作った塩のおかげで、清香軒の本来のラーメンができ上がる。
自分たちが作った塩が加わって、美味しいラーメンを口にすることができた。その嬉しさがラーメンを食べる萬平たちの顔に溢れていた。そして美味しそうに食べる姿を見て、店主の竹春(阿南健治)とまさの(久保田磨希)も喜びを分かち合っていた。“人の役に立つ”という萬平の願いも叶うと同時に、美味しさで人が笑顔になるという『まんぷく』が発信し続けるメッセージがふんだんに詰め込まれたのがあの清香軒のシーンであった。
他にも、本作中では世良(桐谷健太)と萬平の2人が屋台でラーメンを食べるシーンも含め、随所でラーメンのシーンが描かれてきた。しかし、萬平が気づいたように自宅でラーメンを作って、それをみんなで食べるという習慣はなかったのだ。幸せを噛みしめる多くの場面で描かれ続けたラーメンは、いわば『まんぷく』のシンボル的存在。福子たちがラーメンを食べるときのように、即席ラーメンが開発されることで、多くの人々が“まんぷく”になるのを期待していきたい。
(文=國重駿平)
■放送情報
NHK連続テレビ小説『まんぷく』
10月1日(月)〜2019年3月30日(土)【全151回】
作:福田靖
出演:安藤サクラ、長谷川博己、松下奈緒、要潤、大谷亮平、桐谷健太、瀬戸康史、岸井ゆきの、松井玲奈、深川麻衣、さとうほなみ、玄理、矢柴俊博、加藤雅也、牧瀬里穂、松坂慶子ほか
語り:芦田愛菜
制作統括:真鍋斎
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/mampuku/