デイミアン・チャゼル監督、『ファースト・マン』で挑戦した新境地を明かす

 2月8日に公開となる映画『ファースト・マン』のデイミアン・チャゼル監督が、自身の新境地となる“史実に基づいた作品”への熱い想いを明かした。

 本作は、まだ携帯電話も無かった時代に、人類初の月面着陸という、前人未踏の未知なるミッションに挑んだアポロ11号船長ニール・アームストロングの姿を描いた人間ドラマ。アームストロング役でライアン・ゴズリングが主演を務めるほか、アームストロングを支える妻ジャネットを『蜘蛛の巣を払う女』のクレア・フォイが演じた。音楽は、デビュー作からチャゼル監督を支え、『ラ・ラ・ランド』で第89回アカデミー賞作曲賞を受賞したジャスティン・ハーウィッツが担当した。

 本日1月19日に34歳の誕生日を迎えたチャゼル監督は、2009年に『ニューヨーク・タイムズ』でその年の優れた作品の一つとして紹介された『Guy and Madeline on a Park Bench(原題)』で映画監督・脚本家としてデビューを飾った。かつてミュージシャンとなるべくジャズ・ドラムに打ち込んだ経験を活かした『セッション』では、第87回アカデミー賞で5部門ノミネート、うち3部門で受賞。続く『ラ・ラ・ランド』は、第89回アカデミー賞で史上最多タイの14部門にノミネート、そして史上最年少での受賞となった監督賞含めた6部門で受賞という快挙を成し遂げた。

 チャゼル監督は、新境地となる本作の制作に踏み込んだきっかけについて、「当時のロケットや宇宙船は本当に壊れやすく、月面着陸は無謀な挑戦だった。だからこそ国を挙げて取り組んだんだ。ニールはその重荷をたった一人で背負い、第一歩を踏み出した。その勇気に僕は感銘を受けたんだ」とコメント。続けて「この物語を把握するためには、ニールの家庭での生活を探求する必要があった。無限の宇宙と平凡な日常を並列した作品にする必要があったんだ。だから本作ではドキュメンタリーのスタイルを採用しているし、宇宙ミッションのシーンとアームストロング一家の親密なシーンの両方で、こっそり撮影しているかのような視点から撮影した。こういったアプローチが月面着陸という歴史上最も有名な偉業の名の元で生まれた喜びや痛み、生き延びた命や失われた命にスポットが当たることを願っているよ」と“、史実に基づいた作品”への熱い想いを明かしている。

 さらに、ニールを支えた妻のジャネットを演じ、ゴールデングローブ賞で助演女優賞にノミネートされたフォイは、初の共作となるチャゼル監督に対し、「デイミアンはしっかりとしたビジョンを持っていて、周りにも彼の熱意が伝染していくの。こっちも全力で彼に協力したくなるのよ。そしてデイミアンほど自由に演じさせてくれる監督はいないわ。登場人物の役作りを俳優に任せてくれるの。試行錯誤することも許してくれるし、俳優に何かを強制することもないのよ。だからこそいい作品ができるの」と、監督としての力量を絶賛している。

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■公開情報
『ファースト・マン』
2月8日(金)、全国ロードショー
監督:デイミアン・チャゼル
出演:ライアン・ゴズリング、クレア・フォイほか
脚本:ジョシュ・シンガー
原作:『ファーストマン:ニール・アームストロングの人生』ジェイムズ・R・ハンセン著
配給:東宝東和
(c)Universal Pictures and DreamWorks Pictures (c)2018 Universal Studios. ALL RIGHTS RESERVED.
公式サイト:https://firstman.jp/

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