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『いだてん』中村勘九郎の清々しい笑顔の裏側 田口トモロヲの“優しい嘘”がマラソン人生へと導く

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 日本が初めて参加したオリンピックと、東京オリンピックが実現するまでの半世紀を描いたNHKの大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』。第2話で描かれるのは、日本初のオリンピック選手となる四三(中村勘九郎)の少年時代だ。

 少年時代、病弱だった四三は、小学校まで往復12キロを走る「いだてん通学」により虚弱体質を克服する。体も心もたくましく成長していった彼は軍人に憧れ、海軍兵学校を受けることを決意。風邪予防のため「冷水浴」を毎朝の習慣とし、体を鍛え上げた四三だが結果は不合格だった。幼馴染の春野スヤ(綾瀬はるか)の励ましで立ち直った四三は、親友・美川秀信(勝地涼)が進学しようとする東京高等師範学校の校長が、日本スポーツの父・嘉納治五郎(役所広司)であることを知る。

 第2話で注目すべきは、病弱だった四三を変える家族の存在だ。体が弱く床に伏せていることが多い四三の父・金栗信彦(田口トモロヲ)の下手くそな嘘や、病弱な父に代わって四三や金栗家を支えてきた長男・金栗実次(中村獅童)の存在が、目標に向かってまっすぐ突き進む四三の人間性や魅力をひきだしていると言ってもいい。

 四三の幼少期はとても弱々しい。病弱な父に似て体の弱い四三は2歳まで夜泣きが続き、食も細い。四三の幼少期を演じた久野倫太郎が、中村演じる実次に「もっと食べろ」と催促されたとき、弱々しく首を振る姿からは、のちのオリンピック選手となる四三の姿は想像できない。

 「嘉納先生に抱っこしてもらえば丈夫に育つ」という祖母・スマ(大方斐紗子)の話を聞き、信彦が四三を連れて、村から熊本市まで向かった。目的地に到着した信彦はすっかり疲れきってしまう。そばにいた青年が四三を抱きかかえてくれたことで、四三は嘉納の姿を目に焼き付けることができたが、嘉納に抱っこしてもらうことは叶わなかった。嘉納に会いに行ったことを喜ぶ家族の笑顔を前に、信彦は「嘉納先生に抱っこしてもらえた」と嘘をつく。そんな父の嘘に口をつぐむ四三。家族の喜ぶ姿を壊したくないという四三らしい優しさがにじむ背中が印象的だ。その後、信彦は他界してしまうのだが、死に際も「四三は……嘉納治五郎先生に抱っこしてもろたけん、とつけむにゃあ男になるばい」と嘘をつき続けた。丈夫に育ってほしいという信彦の願いを受け取った四三は、たくましい青年へと成長していく。

      

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