宮藤官九郎が『いだてん』に仕掛けたワクワク感 生田斗真、満島真之介ら“天狗倶楽部”にも注目!

宮藤官九郎『いだてん』に漂うワクワク感

 メンバーは、生田斗真演じる三島弥彦に、ヤジ将軍と呼ばれた満島真之介演じる吉岡信敬、そのほか、近藤公園、武井壮なども主要メンバーとして登場する。

 この天狗倶楽部が、実に暑苦しく、なにかあったらすぐに脱ぐし、騒がしく、いかにも宮藤官九郎が考えたキャラクターという感じなのだが、この倶楽部は実際に存在したものであり、彼らの行動は、かなり史実に基づいているとのこと。

 中でも、先日の『田中圭24時間テレビ』(AbemaTV)でロドリゲス小島を演じ、“暑苦しさ”に拍車がかかっている満島真之介が『いだてん』の中でも大いにはじけており、今年はさらに注目されるのではないかと思われた。

 天狗倶楽部の面々は、都会的でハイカラなお金持ちのお坊ちゃんで構成されているのだが、彼らと対照的で、前半の主人公の金栗は、熊本から出てきたぼくとつで純粋な男である。対照的なキャラクター性が第1話の中でも見えており、そんな面々が、日本から初めてのオリンピック選手としてストックホルムオリンピックに参加することになるまでに、どんな関係性が生まれるのかが、前半の見どころになりそうだ。

 そのほか第1話には、東京オリンピック招聘のために奔走する後半部分の主要人物も登場するため、60分間があっという間に感じるものになっているだろう。

 また、かなりの資料にあたり、史実から鮮やかにフィクションを生み出すことも、この『いだてん』の醍醐味になりそうだ。

 金栗は、オリンピックに初めて参加した人というだけでなく、後には、我々がお正月に見ている駅伝を発案した人でもある。そんなドラマチックな人生を送った金栗四三という人物を、宮藤官九郎がいかに料理してくれるのか、今からワクワクが止まらない。

■西森路代
ライター。1972年生まれ。大学卒業後、地方テレビ局のOLを経て上京。派遣、編集プロダクション、ラジオディレクターを経てフリーランスライターに。アジアのエンターテイメントと女子、人気について主に執筆。共著に「女子会2.0」がある。また、TBS RADIO 文化系トークラジオ Lifeにも出演している。

■放送情報
『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』
1月6日(日)放送スタート
※初回60分拡大
[NHK総合]毎週日曜20:00~20:45 
[NHK BSプレミアム]毎週日曜18:00~18:45 
[NHK BS4K]毎週日曜9:00~9:45
作:宮藤官九郎
音楽:大友良英
題字:横尾忠則
噺(はなし):ビートたけし
出演:中村勘九郎、阿部サダヲ/綾瀬はるか、生田斗真、杉咲花/ 森山未來、神木隆之介、橋本愛/杉本哲太、竹野内豊、 大竹しのぶ、役所広司
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/idaten/r/
写真提供=NHK

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