「週末映画館でこれ観よう!」今週の編集部オススメ映画は『あの頃、君を追いかけた』

 編集部の週末オススメ映画(10月5日~)

 リアルサウンド映画部の編集スタッフが週替りでお届けする「週末映画館でこれ観よう!」。毎週末にオススメ映画・特集上映をご紹介。今週は、あの頃、白球を追いかけていた安田が『あの頃、君を追いかけた』をプッシュします。

『あの頃、君を追いかけた』

 乃木坂46の齋藤飛鳥がヒロインを務めるということで話題になった本作。台湾の人気作家、ギデンズ・コーが自身の自伝的小説を自ら映画化し、台湾の青春映画として歴代1位の興行収入をおさめた人気作の日本版リメイクです。いち早く鑑賞してきましたが、乃木坂ファンへのファンムービーに収まらず、全世代に愛される作品となっているように感じました。

 まず、齋藤飛鳥さんが早瀬真愛というヒロインを演じきったことに賛辞を述べたいと思います(ファンムービーではないと言ったにも関わらず、一番最初に取りあげることをご容赦ください)。というのも、本作で描かれる真愛は、眉目秀麗、町医者の娘で成績優秀、将来は医者と謳われる“いかにも”な学園のマドンナです。

 コミック実写作品が量産される日本の映画界においてもはや珍しいキャラクターではありませんが、こういった具合に課されたハードルをクリアされた例はあまりなく、ヒロイン像の確立そのものが、映画への評価に直結するというような現状があります。そんな中、齋藤さんは台湾版でチアイーとして描かれたヒロイン像とはまた違った角度からアプローチをし、早瀬真愛というヒロインをしっかりと作品に着地させることに成功しています。

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