菅田将暉の“共感力”と山田孝之の“優しさ” 『dele』互いを補完し合う最高のバディに

『dele』菅田×山田のバディぶりが絶妙

 金曜ナイトドラマ『dele』(テレビ朝日系)の第6話が8月31日に放送された。「依頼人が遺したデジタルデバイスのデータを秘密裏に消去する」仕事を請け負う主人公・坂上圭司(山田孝之)と真柴祐太郎(菅田将暉)は、依頼を通じて、亡くなった人やその周辺にいる人々の人生に触れる。1話完結の物語は、依頼人一人ひとりの人生、それに触れる圭司と祐太郎の姿を丁寧に描き出す。

 第6話では、菅田演じる祐太郎の共鳴力が存分に活かされ、そんな祐太郎をサポートする圭司の優しさが伝わる回であった。彼らがバディとして、互いを強く信頼していることが伝わってくる。

 家出していた少女・石森純子(山田愛奈)が、雪に覆われ眠るようにして死んでいるのが見つかった。警察は自殺だと判断。しかし、彼女の両親は自殺原因を探るために、圭司の姉である弁護士・坂上舞(麻生久美子)のもとへやってくる。両親は、娘の日記から自殺原因を探りたいと、パソコンのパスワード解除を依頼した。舞によって引き合わされた圭司と祐太郎は、真相を突き止めるべく、亡くなった少女の人生に触れていく。

 祐太郎は、他人の感情を汲み取るのが早い。純子の同級生と接触した時、純子がスマホから削除した仲睦まじい写真とは違う、不穏な空気を即座に察した。いじめっ子が纏うような空気を察した祐太郎は、真相解明のために同級生のスマホを入手する。そこには案の定、いじめ現場を映す動画が保存されていた。

 この動画を見ているとき、祐太郎の表情は重く、悲しい。いじめを受けている少女のように、助けを求めるような表情が印象的だ。いじめの様子から「このままだとやばい気がする」と話す祐太郎は、圭司と共にいじめを受けていた少女を訪ねる。そこには屋上から飛び降りようとする彼女の姿があった。祐太郎が少女の心の傷に共鳴しなければ、彼女は命を落としていたかもしれない。

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