渡辺大知、『恋のツキ』で徳永えりと演じた“同棲3年”のカップル像 「声の演技と呼吸を取り合った」

渡辺大知、『恋のツキ』で徳永えりと演じた“同棲3年”のカップル像 「声の演技と呼吸を取り合った」

 テレビ東京で放送中の木ドラ25『恋のツキ』。本作は、31歳フリーターの平ワコ(徳永えり)が、同棲して3年の彼氏“ふうくん”(渡辺大知)と、バイト先の映画館に現れた16歳年下の高校生・伊古(神尾楓珠)の2人の間で揺れ動くラブストーリーだ。ワコの揺れる心情や、同棲をして3年というカップルの性生活、年が離れているが趣味が合う高校生との恋愛に焦がれる様子などが赤裸々なまでに丁寧に描かれている。徳永えり演じるワコは、31歳という年齢から結婚に焦りを感じているためか、ふうくんに対する打算的な感情と純粋な愛情とが交錯しているように見える。恋愛に関して簡単には割り切れない登場人物の描写がとても繊細で生々しいと評判だ。

 今回リアルサウンド映画部では、ふうくんを演じる渡辺大知にインタビュー。一見だらしなく、視聴者が思わずワコへの愛情を疑ってしまうような“ふうくん”というキャラクターをどう魅力的に演じたのか。また徳永えりとの初共演について、話を聞いた。(編集部)

「演技は想像するところに醍醐味がある」

ーー最初に台本を読んだ時の感想はいかがでしたか?

渡辺大知(以下、渡辺):徳永えりさん演じる主人公のワコの内面が、えぐい部分も含めて丁寧に描かれているところが面白いと思いました。普通のドラマだと、見逃されている、忘れられているところまでしっかり描写しているので。31歳という年齢の女性の心情が丁寧に伝わってくる作品だと思います。原作の漫画は絵柄が可愛らしくて、どぎつくないタッチなので、浮気がテーマではあるのですが、読みやすくて風通しのいい話だと感じました。

ーー渡辺さん演じるふうくんは、ワコと3年同棲している恋人です。3年って結構長いですよね。

渡辺:そう思います。“同棲3年”というのは演じる上で意識していたポイントで。一見、ワコ目線で語られていく『恋のツキ』の内容だと、ふうくんは、だらしなくマイペース、自分勝手というよりは、ワコをあまり見れていなく、知った気になってしまっていると思うんです。ただ、それはあくまで表面的にそう見えているだけで。自分が意識したのは、お互いが好きになった理由や3年間も同棲が続いた意味を想像しながら、大事に芝居をしました。表面的な要素だけでは、ふうくんが魅力的なキャラクターにはならないような気がして。ふうくんは、だらしなくどうしようもない側面もあるけど、ドラマに出てくるキャラクターとしては気になる存在であってほしい。自分としても、そのほうが楽しんで挑めると思いました。

ーーさりげない仕草や距離感に、長年一緒にいる2人の関係性が出ているなと思いました。

渡辺:ありがとうございます。今回の作品にかかわらず、そういった人物や関係性の背後にあるものを考えるのは、自分の役者としてのテーマでもあります。演技は想像するところに醍醐味があると思うんですよね。どの作品でも、その役がただの“○○キャラ”みたいになるのは避けたくて。たとえば“いじられキャラ”とか“草食男子”とか、自分が演じる人物が一辺倒な印象にならないよう意識しています。ある点からはこう見えるけど、人間には相反する一面も絶対あるはずだから。ふうくんは家では部屋着でゴロゴロしていて、ワコともろくに目を合わせないけど、外ではきっと社交的で、会社では意外といいやつと思われている、とか。外であまり自分の悪いところを見せないからこそ、家でワコに甘えちゃう部分があるんでしょうね。

ーー主人公の女性が2人の男性の間で揺れ動いているという点では、渡辺さんが出演していた映画『勝手にふるえてろ』にも共通する部分があるなと感じたのですが、いかがですか?

渡辺:そうですね。あと、一昨年のドラマ『毒島ゆり子のせきらら日記』(TBS系)も、主人公のゆり子(前田敦子)に二股されて、浮気を容認している彼氏役でしたね。なので、1人の女性を挟みがちというか、二股されがちというか(笑)。

ーー確かに(笑)。最初に『恋のツキ』を観た時は、『勝手にふるえてろ』の“二”とふうくんは人物像が少し似ているのかなと思ったのですが、二は自分の好意をヨシカ(松岡茉優)にストレートに伝えてましたけど、ふうくんはなかなか伝えようとしないですよね。

渡辺:いや、でもふうくんも付き合ったばかりの時はワコにめちゃくちゃ好きって言っていたと思います(笑)。

ーーなるほど(笑)。そういう部分にも、3年という時間が表れてるんですね。

渡辺:確かに近しいキャラクターではあると思うし、たぶん『勝手にふるえてろ』があったから今回オファーをもらったんじゃないかという気もするんですが(笑)。でも、自分としてはまったく違うキャラクターですし、今までにない心持ちで向かった作品でした。たとえば、ふうくんは家の中にいると自分の身体を掻いているんですよ。寝る時やお酒を飲みながらテレビを観てる時とか無意識に。そういうのは、ワコに対する一種の照れ隠しなのかなと思っています。

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