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中毒性がハンパない ヤクザ×少女のカオスアニメ『ヒナまつり』は、なぜ人々を引き込むのか?

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 大武政夫の人気ギャグ漫画原作アニメ『ヒナまつり』の中毒性がハンパない。「ヤクザ×サイキック少女のアーバンライフ・コメディー!」というキャッチコピーだけ見てもツッコミどころ満載というか、いかに本作がカオスな内容かが伝わってくるだろう。とはいえ、ギャグアニメにしては作画や背景のクオリティが非常に高いことからも、制作サイドの本気具合が存分にうかがえる。『ヒナまつり』は、単なる“ギャグアニメ”としては規格外の出来栄えだ。


 ある日、若きインテリヤクザ・新田義史の前に、未来から突如サイキック少女・ヒナが現れる。超能力を使えるヒナに脅されたことで2人は同居を始めるのだが、お人好しの新田に面倒を見られながら生活をともにしていく中で、ヒナも新田に信頼を寄せるようになっていく。

 “◯◯×少女”といった、意外性のある掛け合わせをテーマにした作品は、このところ珍しくない。サイキック系でいえば、“頑固なおじいちゃん×超能力少女”という対極的存在を描いた『アリスと蔵六』も記憶に新しい。ワガママで世間のことをまったく知らない超能力少女が、大人に見守られながら成長していく、というプロットだけで見れば、この『アリスと蔵六』と『ヒナまつり』は非常によく似ている。だが、バトルシーンがありつつも比較的ほのぼのとした『アリスと蔵六』と比べて、『ヒナまつり』はギャグ全開でセリフのテンポも速いなど、演出には大きな違いが見られる。

 『ヒナまつり』が面白いのは、“ヤクザ×サイキック少女”のみならず、“ホームレス×サイキック少女”や“バーテンダー×女子中学生”といったように、異色の組み合わせが続々と登場する点にあるだろう。こう書くと、どれだけおかしな要素を詰め込みまくるんだとも思えるが、キャラクター同士の関係性がわかりやすく描かれているため、ストーリーはスッと頭に入ってきやすい。

 さらに、ヤクザ、ホームレス、中学生の夜間労働(さらに年齢詐称)など、アウトローや社会のタブーばかりに焦点を当てている点も興味深い。それなのに、社会派的なメッセージ性はほとんど感じられないから不思議だ。むしろ、新田をはじめ、芦川組のヤクザたちはとてもチャーミングで、親しみやすささえ感じられるほど。通常はセンシティブな描写になりがちなタブーをコメディに振り切って描くことで、より落差が大きくなり、ユーモアが増しているのだろう。

      

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