ディーン・フジオカの“お説教シーン”が官能的 『モンテ・クリスト伯』で魅せる底知れぬ色気
美しき女性たちと復讐鬼の物語となった第3話。留美の動揺を静かに見守る姿や、着々と計画を進めていく落ち着きなど今回もディーンの魅力が炸裂していたが、やはりラストのシーンの官能さを語らずにはいられない。幸男のマネージャー江田愛梨(桜井ユキ)は、明日花とシーカヤックに乗っている際にわざとパドルを紛失したり、瑛理奈の水にそば粉を仕組んだりするなど影で真海の右腕として動いていたことが最後に明かされる。
しかし愛莉の仕事は、そば粉の量が多すぎたり、勝手にFAXを送ったりと褒められたものではなかった。真海は、任務を終え唇を求めてくる愛梨に対し、低く落ち着きながらも怒りを含んだ声で“お説教”をする。暗く落とした照明と、ディーンの汗ばむ頬、そして彼の横顔の造形が実に官能的な空間を生み出していた。
そして「おやすみ、愛莉。今夜は一人で寝るよ」とおあずけを食らわすディーンの姿で第3話は終わる。じれったい表情の桜井とおなじように、視聴者も翻弄されてしまったのではないだろうか。すみれを一途に愛していた暖からは想像できぬ、女性を手玉に取る真海。復讐劇の中で、予想もしていなかったディーンからのご褒美シーンは、『モンテ・クリスト伯 ―華麗なる復讐―』での新たな楽しみ方が開花した気がした。今後の女性陣とディーンが魅せる演技に期待が高まるばかりだ。
(文=阿部桜子)
■放送情報
木曜劇場『モンテ・クリスト伯 ―華麗なる復讐―』
フジテレビ系にて、毎週木曜22:00~22:54放送
出演:ディーン・フジオカ、大倉忠義、山本美月、高杉真宙、葉山奨之、岸井ゆきの、渋川清彦、桜井ユキ、三浦誠己、新井浩文、田中泯、風吹ジュン、木下ほうか、山口紗弥加、伊武雅刀、稲森いずみ、高橋克典
原作:アレクサンドル・デュマ『モンテ・クリスト伯』
脚本:黒岩勉
プロデュース:太田大、荒井俊雄
演出:西谷弘、野田悠介
(c)フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/MONTE