血生臭い拷問シーンが話題に 『モンテ・クリスト伯』堕ちていくディーン・フジオカの魅力

『モンテ・クリスト伯』堕ちるディーンの魅力

 今回出番は少なかったが、暖をおとしめたであろう脇を固めるキャスト陣も味わい深い。フェルナンのポジションになるであろう南条幸男(大倉忠義)に、ダングラール的役回りの神楽清(新井浩文)、そしてカドルッスをもじったような名前でもある寺角類(渋川清彦)は、それぞれのキャラクターが抱える“負”の感情をうまく体現していた。

 原作が洋書なだけに、これから待ち受ける決闘シーンや貴族の世界感が、脚本家・黒岩勉によって、どのように日本版に脚色されていくのか気になるところ。神の存在がテーマの1つである原作だが、西洋と日本の宗教感は異なるため、冒頭とラストで歌われたKANの「愛は勝つ」が本作のキーワードになってくるのだろう。叶うのならば、あまり恋愛要素は強めず、徹底的に鬼と化すディーンの姿を期待したい。

(文=阿部桜子)

■放送情報
木曜劇場『モンテ・クリスト伯―華麗なる復讐―』
フジテレビ系にて、毎週木曜22:00~22:54放送
出演:ディーン・フジオカ、大倉忠義、山本美月、高杉真宙、葉山奨之、岸井ゆきの、渋川清彦、桜井ユキ、三浦誠己、新井浩文、田中泯、風吹ジュン、木下ほうか、山口紗弥加、伊武雅刀、稲森いずみ、高橋克典
原作:アレクサンドル・デュマ『モンテ・クリスト伯』
脚本:黒岩勉
プロデュース:太田大、荒井俊雄
演出:西谷弘、野田悠介
(c)フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/MONTE-CRISTO/

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