前田敦子、深川麻衣、西野七瀬……元/現役アイドルたちがエンタメ界を席巻する理由

女優業を邁進中の元アイドルと現役アイドル

 一方で現役でアイドルとして活動しながら女優業にも邁進しているメンバーも見逃せない。乃木坂46の中心メンバーとして今まさにアイドル街道をひた走る西野七瀬は、『電影少女~VIDEO GIRL AI 2018』(テレビ東京系)で新たなヒロイン像を確立させたが、昨年はメンバーらを率いて映画初主演した『あさひなぐ』で作品の顔として、そして所属する乃木坂46を背負って立つような奮闘を見せた。“ドジっ子”や“ちょっと鈍臭い”キャラクターにハマるのが抜群に上手い女優だ。  

西野七瀬/『電影少女 -VIDEO GIRL AI 2018-』より (c)『電影少女 2018』製作委員会 (c)桂正和/集英社

 同じくNGT48のひとりとして活躍し、間もなくアイドル界からの卒業を迎える北原里英は、『サニー/32』で主演を務めた。アイドルとして走ってきた彼女だからこそのポジションで、白石和彌監督と最高の化学反応を巻き起こした。これからの女優道への歩みを心から応援したいひとりである。

北原里英/『サニー/32』より (c) 2018『サニー/32』製作委員会

 また、前田と同じくAKBグループを牽引し、卒業後は映画『ロマンス』(2015)で主役を張った大島優子、『リピート~運命を変える10か月~』(日本テレビ系)など立て続けに連続ドラマに起用される島崎遥香。さらに乃木坂46からの卒業を控える生駒里奈は、『オー・マイ・ジャンプ!~少年ジャンプが地球を救う~』で『NARUTO』の衣装に身を包み愛らしい姿を披露した。

 今どの作品を見てもその存在を確認できるように思える、アイドルから女優へと羽ばたいていく彼女たち。アイドルとしてあらゆる角度から自身を表現する術を体得してきた経験が役に活き、今や欠かせない存在となっていることは間違いない。今後ますます彼女たちの存在は大きくなり、さらなる一時代を築いていくに違いない。

■折田侑駿
映画ライター。1990年生まれ。オムニバス長編映画『スクラップスクラッパー』などに役者として出演。最も好きな監督は、増村保造。

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