『anone』『アンナチュラル』『隣の家族は青く見える』…新ドラマはオリジナル作品が目白押し
『隣の家族は青く見える』(1月18日(木)22時スタート/フジテレビ系)
最後に紹介するのは、深田恭子と松山ケンイチが、大河ドラマ『平清盛』(NHK)以来となる夫婦役を演じることが話題となっているドラマ『隣の家族は青く見える』です。
こちらは、近年注目を集めている“コーポラティブハウス(居住者が意見を出し合いながら作り上げる集合住宅)”を舞台に、婚活カップル、事実婚カップル、同性カップル、虚栄カップルなど、さまざまカップルが、それぞれの“家族のかたち”を模索するドラマになるのだとか。「どんな夫婦も、悩みを隠して、笑っている。」という、ドキッとするようなキャッチコピーからも窺えるように、多様化する昨今の世相を反映した、ある意味チャレンジングな作品になりそうな本作。
その脚本を書き下ろすのは、映画化もされた戯曲『今度は愛妻家』をはじめ、『ラスト・シンデレラ』(2013年)、『ディア・シスター』(2014年)などのドラマ作品でも知られる中谷まゆみです。婚活カップルを演じる深田恭子&松山ケンイチをはじめ、事実婚カップルを演じる平山浩行&高橋メアリージュン、同性カップルを演じる北村匠海&眞島秀和、虚栄カップルを演じる真飛聖&野間口徹など、個性豊かな役者陣によるアンサンブルが見どころの一作となりそうです。
以上、実績ある脚本家たちによる入魂のオリジナル作品がラインナップされた1月期の民放連続ドラマですが、実はそれ以外にも、山崎賢人がナンバーワンホストを演じる『トドメの接吻』(1月7日(日)22時スタート/日本テレビ系)、『嘘の戦争』を送り出したカンテレが亀梨和也主演で描く復讐劇『FINAL CUT』(1月9日(火)21時スタート/フジテレビ系)、『世界一難しい恋』のスタッフが再集結した山田涼介&波留主演のコメディ『もみ消して冬~わが家の問題なかったことに~』(1月13日(土)22時スタート/日本テレビ系)、そして2016年の4月期に高視聴率をマークした松本潤主演の弁護士ドラマの続編『99.9‐刑事専門弁護士‐ SEASON II』(1月14日(日)21時スタート/TBS系)など、いつになくプライムタイムにオリジナル作品が多い印象のある今期。
漫画や小説のドラマ化もいいけれど、先入観なく、その先行き不明な物語に身を委ねられるのが、何と言ってもオリジナル作品の良いところ。1月期は、地上波民放ドラマの王道、オリジナル作品たちに注目です!
■麦倉正樹
ライター/インタビュアー/編集者。「smart」「サイゾー」「AERA」「CINRA.NET」ほかで、映画、音楽、その他に関するインタビュー/コラム/対談記事を執筆。Twtter