神木隆之介&浅野忠信、“いびつな”名コンビ誕生! 『刑事ゆがみ』第1話を振り返る

神木&浅野の“いびつな”名コンビ誕生

 浅野忠信演じる適当で変わり者の弓神適当と、神木隆之介演じる正義感、出世欲の強い羽生虎夫。2人の掛け合いが注目を呼んでいるドラマ『刑事ゆがみ』(フジテレビ)の第1話が、10月12日に放送された。1話では痴漢冤罪をテーマに2人のキャラクターが前面に押し出された回となった。

 歩道橋で女子大生・押田マイ(小倉優香)の死体が見つかったと、うきよ署強行犯係に通報が入る。遺体からアルコールの臭いがすることから、事故死で処理しようとする羽生だが、被害者の倒れている向きから他殺を疑う弓神。納得のいかない羽生に対して弓神は、自宅のドアにあった落書きや階段からつき落とそうとするなど、身をもって他殺の線を理解させる。この辺りで2人のキャラクターが見えてきた。

 弓神は相当の変わり者だが刑事としての勘が鋭い。そして解決のためには多少の違法捜査は厭わないため、羽生や周りの人を振り回してる。バディを組んでいる羽生は、弓神に呆れている様子だが、なんだかんだ協力しているところから刑事としては尊敬している様だ。それにしても、神木が浅野に対し「バカッ!」とツッコむ姿にはクスッときてしまう。

 押田の友人・倉間藍子(大後寿々花)から痴漢被害にあっていたことを聞き出した2人は現場の駅に行き、駅員から話を伺うことに。事件当日、ホームにいた駅員・坂井望(杉咲花)から事情聴取を行うが、坂井と羽生が中学の同級生であったことが判明し、浮き足立つ羽生。「こいつ童貞だから」と茶化す弓神に「やめろ!!」と一喝。

 防犯カメラの映像より突き止めた痴漢の容疑者・沢谷(岡田義徳)とその妻・薫子(小倉優子)から話を聞くと、「痴漢はやっていないがお金で話をつけた」と、押田らが半ば強引に示談金をせしめていたことが判明。痴漢冤罪をでっち上げる行為を、2人で行なっていたことが明らかとなったため、押田殺害の捜査はまた1からとなった。

 しかし、坂井の押田に対する証言や筆跡に疑問を抱いていた弓神は、ハッカー“ヒズミ”こと氷川和美(山本美月)の協力で網を張ることに。そして倉間の家に誹謗中傷の落書きをしようとした獲物を現行犯で捕らえた。犯人は意外にも坂井だった。

 「私がやるしかなかったから。私は正しいことをしただけです」と自分の掲げる正義のために犯行に及んだという坂井。「駅って必死に生きてる人でいっぱいなんですよ」と自分の好きな風景を乱すものが許せず、痴漢でトラウマを植えつけられた人を何人も見てきた自分にしか出来ないと犯行に及んでいた。

 「押田マイさんを殺したことも正しかったことなの?」と問う弓神。手に残ったスタンガンの跡から言い逃れが出来なくなった坂井に、“沢谷は痴漢の常習犯だった”という証拠を見せ「これが真実なんだよ。それでもまだ、あなたのした行為を正義って呼べるか」と残酷だった現実を突きつけた。

 証拠品のスタンガンを押収し、署に戻った羽生に対し、「お前が逮捕しろ」と弓神は逮捕状と手錠を渡す。同級生で密かに想いを寄せていた坂井に直接縄をかける羽生の手は震えていた。他人には「法に則って捕まえるだけです」と無感情で仕事をこなしていた羽生にも愚直で青い一面があるようだ。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる