綾野剛は“厳しい現実”をどう乗り越えていく? 光と影が描かれた『コウノドリ』第1話

綾野剛は“厳しい現実”をどう乗り越えていく?

 命が生まれる奇跡を描いた金曜ドラマ『コウノドリ』(TBS系)新シリーズがスタートした。

 2015年10月期に放送されていたファーストシーズンから、ちょうど2年。今回始まるセカンドシーズンでも、同じく2年後の鴻鳥サクラ(綾野剛)たちのその後が描かれる。「生まれること、そして生きること」というテーマを掲げる本作は、私たちが生きるこの現実を鏡のように、生々しく映し出す。サクラの恩師であり、隠岐諸島の病院にて働く荻島勝秀(佐々木蔵之介)は、「離島で医者が必要とすることは死亡診断書を書くことだ。でも、俺はそのためにここに来たわけじゃない」と、サクラに離島での医師不足の深刻さ、より距離の近い人間関係の大切さを教える。


 「赤ちゃんが生まれることは奇跡だ。命をかけて新しい命が生まれること、それはとても幸せな奇跡だと思う。だけど、その後には“現実”が続いていく」ーーサクラのセリフにあるように、第1話では様々な医療現場においての“現実”が待ち構えている。先述した離島での医師不足に加え、夫妻共に耳の不自由な早見マナ(志田未来)、早見健治(泉澤祐希)の出産の“その後”。子供が心臓の心室中隔に穴が開く「心室中隔欠損」として生まれてくる佐野彩加(高橋メアリージュン)。産婦人科医師は出産の手助けをすることだけが仕事ではないのだ。


 ドラマでは数組の妊婦の物語が描かれるが、現実には日々絶えず命が生まれていく。もちろん、光の裏には影があるように、出産の裏には失われる命もある。だからこその奇跡だ。サクラは言う。「僕たちが出来ることには、限界がある。その時、その時お母さんに寄り添うことしかできないのかもしれない。だけど、それでも目をそらしちゃいけない。みんなで乗り越えないといけないことだと、僕は思うんだ。赤ちゃんは未来だから」。サクラは、出産後を心配する早見に「迷惑かけてもいいじゃない」とそっと寄り添ってあげた。

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